JNTO、フォーラムで訪日市場など解説


JNTOのフォーラム

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 日本政府観光局(JNTO)は1月30、31日、毎年開催しているインバウンド旅行振興フォーラムを東京都文京区のホテル椿山荘東京で開いた。観光関係企業や地方自治体など延べ約900人が参加。JNTOの松山良一理事長が訪日旅行市場の現状と展望について講演したほか、JNTOの海外事務所長らが市場動向などを解説した。

 講演で松山理事長は、訪日観光の課題について「ブランド力調査などで日本の観光魅力は高く評価されているが、外国人旅行者数は世界で33位(2012年)にとどまる。このギャップを埋める取り組みが必要」と指摘。情報発信や受け入れ態勢の強化による潜在市場の開拓やリピーターの確保、消費額の拡大などの施策を重要視した。

 訪日外国人旅行者2千万人の実現に向けては観光関係者に対し、(1)地域観光資源の掘り起し(2)受け入れ対策の充実によるFIT(個人客)対応とリピーター確保(3)受け入れマインドの向上、意識改革—を期待した。

 また、海外プロモーション事業に関し、来年度予算から執行権限がJNTOに移管されることを報告。観光庁が企画・実施、JNTOが監督という現状から、観光庁が企画、JNTOが発注、実施という態勢に変わる。松山理事長は「現地の航空会社や旅行会社と連携した機動的な取り組みが可能になる」と述べた。

 各市場の動向は、近く開設予定のジャカルタ事務所を含む海外事務所の所長らが解説した。

 訪日需要の拡大が見込まれる中国市場に関しては、北京事務所の伊地知英己所長が、昨年9月以降、毎月連続して過去最高の訪日数を記録していることから「尖閣諸島国有化による影響はほぼ解消された」と指摘。安倍首相の靖国神社参拝の影響については「現地旅行会社などによれば、一部を除き、春節ツアーに大きな影響はない」との見方を示した。

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