GoToトラベル、10月から東京追加 感染ステージ3以上で再検討


GoToトラベルについて説明する赤羽国交相(15日の会見)

18日に割引商品販売開始

 政府は、国内旅行需要を喚起するGoToトラベル事業の対象に東京都を発着する旅行を10月1日から追加する。9月18日正午から割引商品の販売を始める。ただ、東京都の感染状況が、国の基準で「ステージ3」(感染者急増段階)以上に相当する段階に引き上げられた場合には、東京都の事業追加、事業継続について再度判断する方針。10月以降の東京都発着旅行をすでに予約した旅行者が、事業の割引などの適用を受けるには、対象商品などに予約し直す必要がある。

 政府は11日、新型コロナウイルス感染症対策分科会で感染症専門家などに意見を聞いた上で、感染の再拡大がない場合の東京都追加を決定。会合後、西村康稔経済再生担当相は「GoToトラベル事業については、10月1日から東京を対象とすることを予定しつつ、今後9月下旬にかけての感染状況を踏まえながら判断する」と説明した。

 GoToトラベル事業は、東京都を対象外として7月22日に始まったが、感染状況の改善を踏まえ、10月1日以降の東京都を目的地とする旅行と東京都居住者の旅行を事業の対象に追加する。赤羽一嘉国土交通相は15日の記者会見で、18日正午から東京都発着の商品販売を始めると発表した。
赤羽国交相は、感染状況が悪化した場合の対応についても言及した。感染者が急増し、医療提供体制への負荷が増大するステージ3以上に相当する段階に、東京都が状況判断を引き上げた場合、事業追加や事業継続の可否を改めて検討する。他の道府県に関しても、当該道府県が感染状況をステージ3以上相当と判断した場合は、当該道府県と調整の上、事業から除外するかどうか政府で検討する方針。

 10月1日までに東京都の感染状況が悪化し、事業への追加を見送ることになった場合、対象商品の予約者が支払うべき旅行や宿泊のキャンセル料の取り扱いは調整中だが、国交省は事業者に収受しないよう要請し、事業者の実損分を補てんする方向で検討しており、近く対応を発表する。

 事業開始が他の地域より遅れる東京都発着の旅行の割引を手厚くするなどの措置をとるかについて赤羽国交相は11日の会見で、「GoToトラベル事業は全国統一したルールで実施しているので、どこの地域だけ割引額を深掘りするというようなダブルスタンダードは難しい」と指摘。他方で、7月豪雨の被害を受けた熊本県、大分県などの観光地と同様に、予算に別枠を設けて執行に配慮することを検討していくと説明した。

 また、需要が落ち込んでいる貸し切りバスを利用した団体旅行について、赤羽国交相は「バスは換気能力が高く、新幹線や飛行機よりも短時間で換気できるといった現状がなかなか知られていない。必ずしも大勢乗っても3密ではないということをしっかりと正しく伝え、サポートしていきたい」と述べた。ただ、Go Toトラベル事業での団体旅行に関する特別な予算配分などの支援については、「もう少し推移を見ながら専門家と相談し、検討していきたい」との考えを示した。

 7月22日に開始されたGoToトラベル事業は、9月14日時点の集計で、8月31日までの利用実績が割引商品の販売分、割引の事後還付分を合わせて1339万人泊に達した。

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