各国、国際機関の高級実務者60人が参加
観光庁は、今年10月に北海道倶知安町で開かれる20カ国・地域(G20)観光相会合の準備会合として、5月24日に同町で高級実務者による会合を開催した。G20各国、国連世界観光機関(UNWTO)の代表ら約60人が参加。観光相会合のテーマ「SDGs(持続可能な開発目標)に対する観光の貢献」に関して具体的な議題などを議論した。
観光庁の田端浩長官、髙科淳審議官をはじめ、駐日欧州連合代表部のパトリシア・フロア代表・特命全権大使、カナダのギレン・ロワ革新・科学・経済開発省次官、インドネシアのニア・ニスカヤ観光省次官らが参加した。
高級実務者会合では、テーマの「SDGsに対する観光の貢献」について各国の取り組みが報告されたほか、観光がもたらす利益を地域と分かち合うことなどについて議論。観光が世界のGDPの約9%を占める産業分野であると同時に、SDGsへの役割の重要度が増しているとの認識を共有した。
同日には準備会合に併せて国際シンポジウム「持続可能な観光による地方創生」が同町内で行われ、各国政府代表団や地域住民ら約600人が参加した。基調講演では、国際機関、アドベンチャー・トラベル・トレード・アソシエーション(ATTA)のシャノン・ストーウェル会長が「アドベンチャー・トラベルを通じた持続可能な観光地域づくり」について語った。
シンポジウムでは、パネルディスカッションも行われ、「自然環境を守り、活用する観光地域づくり」と「地域の文化を生かした観光地域づくり」について登壇者が意見交換した。主な登壇者は、ニセコ町の片山健也町長、アウトドアスポーツのガイドなど行うNAC(倶知安町)のロス・フィンドレー代表、阿寒アイヌ工芸協同組合の秋辺日出男専務理事ら。