DMO底上げ議論 観光庁検討会、3月末に中間報告

  • 2019年3月13日

第6回の検討会

 観光庁の有識者会議「世界水準のDMOのあり方に関する検討会」の第6回会合が2月28日に開かれた。「DMO全般の底上げに向けた改善の方向性」と、その先に政府が形成を目指す「世界水準のDMOの方向性」について意見交換した。3月末までに中間報告をまとめる。

 議論の中心は「DMO全般の底上げに向けた改善の方向性」。「世界水準のDMO」については、2019年度に制度設計の詳細を検討する。

 会議の事務局として観光庁が第6回会合で示した「これまでの議論のまとめ(案)」の内容は次の通り。

 【DMO全般の底上げに向けた改善の方向性について】

 (1)DMOの目的・役割のあり方・明確化について

 ▽DMOの目的は、観光で地域が稼げる仕組みづくりや、オーバーツーリズム対策を含めた環境整備をすることによる地域経済の成長にあり、ひいては特に課題となっている観光消費の拡大・地方誘客にかかる観光ビジョンに掲げられた目標の達成を通じた国全体の経済成長、地方創生に貢献する経済政策であることを、改めて確認するべき。

 ▽地域は、DMOの組織論ではなく、自治体を含む観光振興に関わる地域全体の体制に関する議論を行った上で、DMOの目的と役割を整理するべき。

 ▽DMOの既存の業務について、棚卸しを行い、DMOが本来の機能を発揮できるよう、取り組みの選択と集中を行うべき。

 ▽国、JNTO、各層DMO、自治体の取り組みが重複することなく、効率的に実施されるよう、国、JNTO、他のDMOの既存の取り組みで活用可能なものを最大限活用することを前提として、役割および取り組み内容を精査するべき。

 ▽各層DMOは、地域における役割分担に基づき、地域の観光資源や受け入れ環境の整備などの着地整備を、最優先に取り組むべき。

 ▽情報発信に関しては、DMOがJNTOと連携して写真・動画など、対外的な発信のための素材やツールの作成を行い、それらを活用した対外的な発信については、JNTOを最大限活用していくべき。

 ▽地域は、各層DMOの地域における目的・役割について、上記の点に留意して検討を行い、DMO・自治体をはじめ地域の関係者全体の役割分担および取り組み内容を明確化するべき。

 ▽国は、各地域における役割分担の明確化が促進されるよう、上記の点に留意して国、JNTO、各層DMO、自治体の役割分担に関する方向性を示すべき。

 (2)DMOの組織・財源・人材(人材育成)のあり方について

 ▽DMOの意思決定は、地域の関係者が中心となって行うこと。その観点から、DMOの組織(意思決定の仕組み)には、文化財、国立公園、農泊、アクティビティーの関係者など、デスティネーションの関係者の参画を確保するべき。

 ▽地域は、DMOの財源について、安定的かつ多様な財源の確保を目指すべき。その観点から、国が一律の方針を示すのではなく、地域の実情を踏まえ、条例による特定財源(宿泊税、入湯税など)の確保を目指すことが望ましい。DMOは、受益者負担の観点などから各財源の特性を踏まえ、それらの地域の多様な財源をマネジメントし、活用することが重要。

 ▽出向職員を中心とした組織体制から脱却し、組織全体の専門性を維持・向上することが可能となるよう、プロパー職員の確保・育成と、即戦力となる外部人材の登用の両面について取り組みを実施するべき。

 (3)上記方針の周知について

 ▽国は、(1)(2)に記載された方針を踏まえ、全ての地域やDMOにとって分かりやすい表現に留意したガイドラインを策定し、周知徹底を図るべき。

 【世界水準のDMOに関する次年度の具体的検討の方向性について】

 (1)世界水準のDMOに関する基準について

 ▽「DMOの全般の底上げに向けた改善の方向性」を踏まえた内容にするべき。

 ▽全国一律の定量的な基準ではなく、地域の特色やターゲットなどに応じた柔軟な選定が可能なものとするべき。

 ▽「持続可能な観光地域づくり」の観点にも留意された内容とするべき。

 (2)世界水準のDMOの選定プロセスについて

 ▽世界水準のDMOは、第三者である有識者によって選定されることとし、世界水準のDMOへ選定された後の取り組みについても、国と有識者によって継続的にフォローアップし、国と地域が一体となってPDCAサイクルを回していくべき。

第6回の検討会

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