ANAは13日開いた臨時取締役会で、国内に保有する直営13ホテルの土地・建物と1関連子会社を米証券大手のモルガン・スタンレーグループに譲渡することを決めた。譲渡価格は約2813億円。ANAは本業の航空事業に経営資源を集中する。
譲渡先は同グループの城山プロパティーズ(東京都江東区、山田智明代表)。ANAによると、同社はモルガンの関係会社が運営する不動産ファンドによって設立された有限会社。譲渡するのは主力のANAインターコンチネンタルホテル東京(旧東京全日空ホテル)など。06年3月期におけるホテル事業の総資産額は約1503億円で、譲渡益は1300億円程度と見られる。ANAでは譲渡益を航空機の新規調達などに充て、競争力を高める考えだ。
ANAは昨年12月、ホテルの運営事業をインターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)との合弁会社に移管している。譲渡対象となる13ホテルを含む国内30ホテルの運営は引き続きIHG・ANAホテルズグループが行うという。
ANAインターコンチネンタルホテル東京以外の譲渡ホテルは次の通り。
札幌全日空ホテル▽千歳全日空ホテル▽富山全日空ホテル▽金沢全日空ホテル▽成田全日空ホテル▽ストリングスホテル東京▽大阪全日空ホテル▽広島全日空ホテル▽博多全日空ホテル▽万座ビーチホテル&リゾート▽沖縄ハーバービューホテル▽石垣全日空ホテル&リゾート