日本政府観光局(国際観光振興機構=JNTO)は6月27日、5月の訪日外客数を発表した。5月としては初めて70万人を突破し、前年同月比10.8%、7万1800人増の73万6300人となった。特に台湾、香港、東南アジア、豪州が、VJCや航空便の拡充効果により好調だった。
市場別に見ると韓国は8.3%、1万7600人増の22万9千人。連休や日韓観光交流のキャンペーン、アシアナ航空による富山、福島への増便が増加要因。台湾は、富山へのチャーター便運航や、石垣、那覇間クルーズ船の復活で19.8%、2万2300人増の13万4900人と大幅に伸びた。中国からの訪日客は広告宣伝や航空便の拡充などプラス要因があったものの、四川大地震の影響で6.4%、4500人増の7万4700人にとどまった。
香港は航空便の拡充、連休による需要増で42.2%、1万1600人増の3万9100人になった。タイは52.7%、7千人増の2万300人。シンガポールは28.3%、3500人増の1万5700人。豪州は11.2%、1700人増の1万6400人となった。
欧州、北米に目を向けるとドイツは6.7%、700人増の1万700人、フランスは9.0%、1100人増の1万2900人。カナダは6.4%、800人増の1万3千人。「独仏両国からはユーロ高の影響もあり訪日しやすい状況」(JNTO)だった。
一方、英国は円高英ポンド安が響いて2.6%、400人減の1万6千人。米国は旅行商品の値上がりや景気後退などがマイナス要因となり4.5%、3300人減の6万9100人にとどまった。
出国日本人数を見ると1.1%、1万5千人減の129万1千人となり13カ月連続で減少した。