JAL、2029年度からエンブラエルE190-E2型機を導入 J-AIR後継機として26機発注、「次世代サステナブル航空ネットワークに貢献」


 日本航空(JAL)は10月14日、大阪国際空港(伊丹)を拠点とするグループ会社・株式会社ジェイエア(J-AIR)が現在運航するリージョナル機エンブラエルE170/E190型機の後継機として、エンブラエルE190-E2型機の導入を決定した。

 確定発注16機、オプション10機の計26機を発注。2029年度からの導入を予定している。

J-AIRの後継機として選定、2029年度から順次導入へ

 J-AIRは伊丹空港を拠点に、日本各地を結ぶリージョナル路線を担うJALグループの航空会社だ。

 これまで運航してきたエンブラエルE170/E190型機の後継として、最新鋭のE190-E2型機が選定された。発注規模は確定分16機にオプション10機を加えた計26機。導入開始は2029年度を予定している。

燃費改善・CO2削減・騒音低減 環境性能を大幅向上

 

 エンブラエルE190-E2型機は、最新のエンジンと刷新された主翼形状を採用。従来機と比較して燃費効率を大幅に改善し、CO2排出量の削減を実現する。

 飛行時および離着陸時の騒音も大幅に低減。乗客への快適性向上にとどまらず、空港周辺地域への環境負荷軽減にも寄与するとしている。

 加えて、安定した品質の機材と装備品の採用により、整備コストの抑制にもつながるとしている。

 機体の主要諸元は以下のとおり。

項目 値
全長 36.3 m
全幅 33.7 m
全高 10.7 m
装備エンジン PW1900G
座席数(標準仕様) 97〜114席
航続距離 5,463 km

国内線を取り巻く急激な環境変化 事業構造改革の一環

 JALグループが今回の導入を決定した背景には、国内線事業を取り巻く厳しい環境がある。

 業務需要の減少、中長期的な人口減少に加え、物価上昇や円安によるコスト増といった急激な環境変化に直面しているのが現状だ。

 こうした状況を踏まえ、JALグループは成長戦略「JALグループ経営ビジョン2035」に基づき、日本の重要な社会インフラとして持続可能な国内線ネットワークを維持・発展させるべく、事業構造改革を推進している。

 地方路線を担うJ-AIRについては、「最も身近で親しまれるエアライン」を目指すという方針のもと、今後の需要動向や環境変化に適した最新鋭機の導入が不可欠と判断。E190-E2型機の導入を、持続可能な国内線事業の運営と地域活性化への貢献を両立する長期戦略の中核と位置付けている。

社長コメント「次世代へのサステナブルな航空ネットワーク維持・発展に貢献」

 JAL代表取締役社長 グループCEOの鳥取三津子氏は次のようにコメントしている。

 「JALグループの新たな翼として、優れた環境性能と経済性を誇る最新鋭機エンブラエルE190-E2型機を迎えることを大変嬉しく思います」

 「『JAL Vision 2035』で私たちが思い描く未来の社会において、国内線ネットワークは日本各地の経済や人々の生活を支える欠かすことのできない社会インフラです。本機の導入を通じて次世代に向けたサステナブルな航空ネットワークを維持・発展させ、日本の未来に貢献してまいります。より快適な新しい空の旅に、どうぞご期待ください」

 鳥取社長のコメントには、単なる機材更新にとどまらず、地域社会と日本の未来への貢献という姿勢が明確に示されている。

地方路線を支えるJ-AIRの役割

 J-AIRは大阪国際空港(伊丹)を拠点とし、日本各地を「細やかにつなぐ」役割を担うJALグループのリージョナルキャリアだ。

 人口減少や需要変動が続く地方路線において、効率的かつ環境負荷の低い機材を運航することは、路線の持続的な維持に直結する。

 E190-E2型機の導入は、まさにその課題に応えるための戦略的選択といえる。確定発注の16機に加え、オプション10機の設定は、今後の需要動向に応じた柔軟な対応を可能にするものだ。

E190-E2型機とは 「PROFIT HUNTER」の異名を持つ最新鋭機

 エンブラエルE190-E2型機は、ブラジルの航空機メーカー・エンブラエルが開発した最新鋭のリージョナルジェット機だ。

 「PROFIT HUNTER(プロフィット・ハンター)」の愛称でも知られ、経済効率と環境性能の両立を追求した設計が特徴。装備エンジンはPW1900Gで、全長36.3メートル、全幅33.7メートル、全高10.7メートルの機体に、標準仕様で97〜114席を配置する。航続距離は5,463キロメートル。

 最新のエンジン技術と刷新された主翼形状の採用により、従来機と比べて燃費効率を大幅に改善。CO2排出量の削減と騒音低減を同時に実現している点が、今回のJALによる選定の大きな理由の一つとなった。

2029年度の就航に向けて

 JALは2029年度からのE190-E2型機導入に向けて準備を進める。

 確定発注16機を軸に、オプション行使次第では最大26機体制での運航が可能となる。J-AIRが担う地方路線の持続的な維持と、環境負荷の低減を両立する新たな運航体制の構築が、今後の焦点となる。

 「最も身近で親しまれるエアライン」を目指すJ-AIRが、最新鋭機の導入とともに地方路線の未来をどう描くか。2029年度の就航開始が注目される。

 
 

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