中部管内の延べ宿泊者数、令和8年7月は549万人泊で前年比3.5%減 外国人は65万人泊と12.8%の大幅減


 国土交通省中部運輸局は10月14日、宿泊旅行統計調査の令和8年7月分速報値を発表した。中部管内(福井・岐阜・静岡・愛知・三重の5県)の延べ宿泊者数(全体)は549万人泊で、前年同月比3.5%減となった。このうち日本人延べ宿泊者数は485万人泊(前年同月比2.1%減)、外国人延べ宿泊者数は65万人泊(前年同月比12.8%減)。全国の延べ宿泊者数は5,397万5,000人泊で前年同月比4.7%減だった。

 外国人宿泊者の減少が目立つなか、三重県では外国人延べ宿泊者数が前年同月比58.8%増と大幅な伸びを示した。また静岡県は全体の延べ宿泊者数が前年同月比5.1%増と、中部管内で唯一、全体でプラスを記録した。

県別の延べ宿泊者数

 県別の延べ宿泊者数(全体)の令和8年7月の実績は次の通りだ。

 福井県は36万7,000人泊(前年同月比3.9%増)。岐阜県は63万3,000人泊(同8.9%減)。静岡県は204万人泊(同5.1%増)。愛知県は168万9,000人泊(同10.9%減)。三重県は76万6,000人泊(同5.5%減)となっている。

 日本人延べ宿泊者数では、静岡県が前年同月比7.9%増と最も高い伸び率を示した。福井県も同3.2%増と好調。一方、愛知県は同9.8%減、岐阜県は同8.0%減と大きく落ち込んだ。

外国人宿泊者の動向 三重県は58.8%増、愛知県は15.3%減

 外国人延べ宿泊者数の動向は県によって明暗が分かれた。

 三重県は3万8,000人泊で前年同月比58.8%増と突出した伸びを記録。福井県も9,000人泊で同46.8%増と大幅なプラスとなった。

 対照的に、愛知県は31万2,000人泊で同15.3%減、静岡県は16万2,000人泊で同18.8%減、岐阜県は12万7,000人泊で同12.1%減と、宿泊者数が多い県ほど大きく落ち込む傾向が見られた。

 外国人比率(外国人延べ宿泊者数が全体に占める割合)は、中部管内全体で11.8%(前年同月は13.0%)。県別では岐阜県が20.0%と最も高く、次いで愛知県18.5%、静岡県7.9%、三重県4.9%、福井県2.4%の順となった。

 参考値として、昇龍道9県計の延べ宿泊者数(全体)は887万2,000人泊(前年同月比1.6%減)、うち外国人は96万1,000人泊(同7.9%減)。東海3県(愛知・岐阜・三重)計の延べ宿泊者数(全体)は308万8,000人泊(同9.2%減)、うち外国人は47万7,000人泊(同11.2%減)となっている。

客室稼働率 中部管内全体57.6% ビジネスホテルが70.5%でトップ

 令和8年7月の中部管内の客室稼働率(全体)は57.6%で、全国(61.0%)を下回った。前年同月差は1.7ポイント減。

 施設タイプ別の稼働率は次の通りだ。

  • 旅館:41.9%(前年同月差5.8ポイント増)
  • リゾートホテル:54.6%(同1.4ポイント増)
  • ビジネスホテル:70.5%(同3.2ポイント減)
  • シティホテル:67.4%(同1.6ポイント減)
  • 簡易宿所:22.8%(同7.0ポイント減)

 旅館とリゾートホテルが前年同月比でプラスとなった一方、ビジネスホテル、シティホテル、簡易宿所はいずれも前年を下回った。

 県別の全体稼働率(都道府県順位)は以下の通り。愛知県が62.9%で管内最高(全国11位)。静岡県が57.3%(同19位)。岐阜県が53.4%(同29位)。福井県が52.5%(同31位)。三重県が52.0%(同35位)となった。

 旅館の稼働率では岐阜県が49.2%で全国5位、静岡県が48.7%で全国6位と高い順位に位置した。ビジネスホテルでは福井県が78.5%で全国9位となっている。

 一方、簡易宿所の稼働率については、三重県が24.1%ながら前年同月差14.4ポイント減と管内で最も大きく低下した。愛知県も同9.1ポイント減と落ち込みが目立った。

 客室稼働率の推移グラフによると、記録上の最高値は令和7年8月の81.4%、最低値は令和7年1月の14.3%となっている。

国籍別外国人宿泊者 台湾が25%で首位、中国17%・韓国13%が続く

 令和8年7月の中部管内における国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数の割合は、第1位が台湾(25%)、第2位が中国(17%)、第3位が韓国(13%)となった。以下、欧州(9%)、中国(17%)、香港(7%)、アメリカ(5%)の順。全国と比較すると、中部管内では台湾、中国、香港の割合が高い傾向にある。

  県別の国籍構成には大きな差異がある。

福井県では台湾が41%と突出して高く、次いでその他(13%)、中国(12%)の順。

 岐阜県は欧州が27%と最も多く、台湾(16%)、韓国(8%)が続く。

 静岡県は中国が27%でトップ、次いでその他(14%)、韓国(14%)、欧州(8%)の順となっている。

 愛知県は台湾が33%で最多、韓国(15%)、中国(15%)が続く。

 三重県は台湾28%、中国19%、その他17%の順となった。

 昇龍道9県計では台湾24%が最多で、次いで欧州(12%)、韓国(10%)、中国(15%)の順。東海3県計では台湾29%、欧州(10%)、韓国(13%)の順となっている。

 なお、欧州の定義については、英国・フランス・ドイツ・イタリア・スペイン・北欧地域の9カ国とされている。集計は客室数20室以上の施設を対象としており、構成比で2%未満の数値は記載が省略されている。

令和8年8月の全国速報 延べ宿泊者数6,268万人泊で6.7%減

 参考として、令和8年8月の全国の延べ宿泊者数(全体)の第1次速報値も公表されている。

 8月の全国延べ宿泊者数(全体)は6,268万人泊で、前年同月比6.7%減。うち日本人延べ宿泊者数は5,004万人泊(同5.8%減)、外国人延べ宿泊者数は1,264万人泊(同10.3%減)となった。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は20.2%。令和8年8月の第1次速報では県別データは公表されていない。

 今回発表された令和8年7月の数値は第2次速報値。調査は観光庁「宿泊旅行統計調査」に基づいており、令和8年1月分調査から層化基準が「従業者数」から「客室数」に変更されている点に留意が必要だ。

 
 

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