2000年代以降はホテルが増え、旅館が減る中で、旅館はバブル崩壊の1990年代末までの建築が大半を占めている。昭和50年代の旅館では、和室7.5帖にベッドルーム付きで45平方メートル6人部屋といった効率の良い客室をつくり、宴会場は大名膳を無駄なく並べる畳数を計算し、宴会場に隣接した厨房では大量調理で事前に盛り付けをした。浴槽は湯縁を長くして一度に大勢が入浴し、カランの数も多くした結果、プールのような浴室になった。
標準客室は10帖5人収容で1人当たりの延べ床面積30平方メートルで計算すると、1室当たりの延べ床面積は30平方メートル/人×5人=150平方メートル/人。現在の中規模以上の旅館の1室当たりの延べ床面積の平均が150平方メートル、客室占有面積比が30%前後になっているのはその経緯からである。
当時は1室に5人以上詰め込み館内消費も多かったので、客室占有率が30%でも採算が合い、高度成長で借金もインフレで目減りし投資意欲が旺盛であった。表に示したのは2000年に増築した旅館の面積構成で客室占有率28.4%となっている。
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