HISが旅行部門の顧客満足1位に返り咲き、エポスカード・楽天カードはクレカ首位タイ――2026年度JCSI第3回調査


 公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は9月15日、2026年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第3回調査の結果を発表した。旅行部門ではHISが顧客満足・推奨意向の両指標で1位を獲得し、2年ぶりの首位返り咲きを果たした。クレジットカード部門ではエポスカードと楽天カードが顧客満足で同点首位となった。

 調査は2026年7月8日から21日にかけてインターネットで実施。通信販売、旅行、フィットネスクラブ、銀行、クレジットカード、電力小売の6業種76企業・ブランドを対象とし、23,505人から回答を得た。

 

旅行部門――HISが顧客満足・推奨意向でダブル首位

 旅行部門の顧客満足1位はHISで、スコアは77.1。推奨意向(おすすめ度)でも73.6で首位に立った。今回の首位獲得は「2年ぶり2回目」だ。

 顧客満足の2位は一休.comで76.2、3位はYahoo!トラベルで75.6。推奨意向の2位は近畿日本ツーリストで73.5、3位はクラブツーリズムで72.8だった。

 感動指標(利用時に感動や驚くような経験をどの程度したか)では、クラブツーリズムが63.6で首位。2位はHISで63.2、3位は近畿日本ツーリストで62.8と続いた。

サブカテゴリー別の顔ぶれ

 旅行部門は「ネット専業型旅行サービス」と「総合型旅行会社」の2つのサブカテゴリーに分けて集計されている。

 ネット専業型旅行サービスの顧客満足首位は一休.comで76.2、2位はYahoo!トラベルで75.6。推奨意向でも一休.comが71.7で首位、Yahoo!トラベルが71.1で2位だった。感動指標も同様に一休.com(58.1)、Yahoo!トラベル(56.1)の順。

 総合型旅行会社では顧客満足の首位にHIS(77.1)、2位にJTB(75.9)、3位に近畿日本ツーリスト(75.7)が入った。推奨意向はHIS(73.6)、近畿日本ツーリスト(73.5)、クラブツーリズム(72.8)の順。感動指標はクラブツーリズム(63.6)、HIS(63.2)、近畿日本ツーリスト(62.8)だった。

 今回調査の旅行部門の対象は計13企業・ブランド(ランキング対象外1を含む)。ネット専業型はランキング対象外のるるぶトラベルを含む4ブランド、総合型旅行会社は8ブランドが対象だ。回答者の選定条件は「1年以内に利用」「最近2年間に2回以上利用」「利用料金を見聞きした」の全てを満たすこととされている。

クレジットカード部門――エポスカードと楽天カードが顧客満足首位タイ

 クレジットカード部門の顧客満足1位はエポスカードと楽天カードが同点で並んだ。エポスカードのスコアは70.6、楽天カードも70.6。同点のため、両ブランドが同率首位の扱いとなっている。3位はJCBカードで70.3だった。

 サービス産業生産性協議会の発表によれば、エポスカードの首位獲得は「2年ぶり2回目」、楽天カードは「4年ぶり15回目」だ。

 推奨意向(おすすめ度)ではエポスカードが64.0で単独首位。2位はJALカードで63.3、3位はJCBカードで62.6だった。

 感動指標の首位はJALカードで39.4。2位はエポスカードで38.2、3位はANAカードで37.8となった。

クレジットカードのサブカテゴリー別結果

 クレジットカード部門は「銀行・信販・流通」「交通」「通信」の3カテゴリーで構成される。

 銀行・信販・流通カテゴリーでは顧客満足1位がエポスカード(70.6)、2位がJCBカード(70.3)、3位が三井住友カード(70.0)。推奨意向はエポスカード(64.0)、JCBカード(62.6)、三井住友カード(62.3)の順。感動指標はエポスカード(38.2)、三井住友カード(37.0)、イオンカード(35.1)だった。

 交通カテゴリーは顧客満足1位がViewカードで70.1。推奨意向と感動指標ではJALカードが首位で、それぞれ63.3と39.4を記録した。

 通信カテゴリーの顧客満足1位は楽天カードで70.6、2位はdカードで68.8。推奨意向は楽天カード(60.7)、dカード(60.4)の順。感動指標はdカード(37.6)、au PAYカード(35.9)だった。

 クレジットカード部門の対象は計14企業・ブランド(ランキング対象外1を含む)。回答者の選定条件は半年以内に2回以上利用とされている。

他業種の主な結果

 旅行・クレジットカード以外の業種でも注目すべき結果が出た。

 通信販売部門の顧客満足1位はヨドバシ・ドット・コムで86.9。同ブランドの首位獲得は「13年連続」だ。推奨意向でも76.6で首位、感動指標の首位はアンドエスティで60.3だった。

 フィットネスクラブ部門ではエニタイムフィットネスが顧客満足(73.0)・推奨意向(69.6)ともに「初の1位」を獲得。同業種の感動指標1位はカーブスで56.7だった。

 銀行部門の顧客満足1位はSBI新生銀行(73.9)とソニー銀行(73.0)の同点首位。SBI新生銀行の首位は「2年連続」、ソニー銀行は「2年ぶり4回目」。推奨意向ではドコモSMTBネット銀行が65.0で首位に立ち、感動指標はauじぶん銀行が40.8で1位だった。

 特別調査の電力小売部門では大阪ガスの電気が顧客満足71.5で首位(「4年ぶり4回目」)。推奨意向はENEOSでんきと大阪ガスの電気が同点で65.6(ENEOSでんきが1位扱い)、感動指標もENEOSでんきが36.6で首位だった。

調査の仕様と指標の定義

 本調査はJCSI(Japanese Customer Satisfaction Index:日本版顧客満足度指数)と呼ばれる日本最大級の顧客満足度調査だ。サービス産業の生産性を測るうえで重要な「顧客満足」などを数値化・可視化し、企業や業種の成長に資する情報として活用することを目的としている。

 調査では顧客期待、知覚品質、知覚価値、顧客満足、推奨意向、ロイヤルティ、感動指標、失望指標、CSR指標の計9指標を算出。各指標は3問から5問の設問で構成され、10段階回答から100点満点で算出される。

 3指標の定義は以下の通り。

  • 顧客満足:利用して感じた満足の度合い
  • 推奨意向(おすすめ度):利用したサービスの内容について、うれしい経験・楽しい経験をどの程度人に伝えるかどうか
  • 感動指標:該当企業・ブランドを利用した際に感動や驚くような経験をどの程度したか

 顧客満足の設問は「過去1年間の利用経験を踏まえた全体満足」「過去1年を振り返っての選択満足」「生活を豊かにすることへの貢献度(生活満足)」の3問。推奨意向は商品の魅力(基本サービス)、会社としてのサービス(サービス環境)、従業員・窓口対応、情報提供・説明案内の4項目で構成され、各業種によって具体的な設問内容が異なる。感動指標は「びっくりした」「うれしい」「楽しい」「興奮した」の4問だ。

 各企業・ブランドの回答者の点数の平均値をランキング化している。平均値は小数第2位を四捨五入しており、同値の場合は同順位扱いとなる。

 調査は2段階で実施。1次回答では調査会社のモニターを活用し、性別・年代別・地域別の人口構成に配慮した形で利用経験の有無を確認。約10.1万人から回答を得た。2次回答では1次回答の選定条件に当てはまる回答者約400人に、サービスに関する具体的な評価を依頼した。回答依頼は1人につき1企業・ブランドのみで、順位に含めた企業・ブランドは300人以上の回答を確保している。質問数は約110問。

 
 

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