株式会社TimeTreeは9月16日、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」の予定データを基に、2026年シルバーウィーク期間の旅行動向を分析した結果を発表した。今年のシルバーウィーク期間(9月19日〜23日)の旅行予定件数は1万件あたり66.0件で、前年比7.6%増。コロナ禍以降で最大の増加幅となり、増加分の約98%を10代と20代の若年層が占めた。
11年ぶりの5連休、旅行予定はコロナ禍以降最大の盛り上がり
今年のシルバーウィークは、9月21日(月)が敬老の日、9月23日(水)が秋分の日で、その間の9月22日(火)が国民の休日となる。9月19日(土)から9月23日(水)までの5連休は、2015年以来11年ぶりの形だ。
同社の社内研究所「TimeTree未来総合研究所」が、2019年以降のシルバーウィーク期間に「旅行」を含む予定の登録状況を年ごとに追ったところ、2026年は1万件あたり66.0件となり、前年の61.3件から7.6%増加した。
この数値を年別で見ると、2019年が69.3件だったのに対し、コロナ禍の2020年は39.9件、2021年は24.7件と大幅に落ち込んだ。その後、2022年に53.8件、2023年に58.8件、2024年に62.3件と回復基調をたどったが、2025年は61.3件と前年から1.6%減少し、いったん足踏みした。2026年はその反動もあり、再び増加に転じた形だ。ただし、2019年の水準(69.3件)との比較では約95%にとどまり、完全な回復には至っていない。
増加分の約98%、10代は25%増・20代は11%増
年代別に1万件あたりの旅行登録出現数を見ると、前年から増加したのは10代と20代だけだ。
10代は前年の56.0件から70.2件へと25%増加。20代は74.4件から82.4件へと11%増加した。
一方、30代以上の各年代は軒並み横ばいに近い動きにとどまった。30代は60.3件から59.7件(約1%減)、40代は54.6件から55.0件(約1%増)、50代は51.0件から52.7件(約3%増)、60代は55.6件から57.8件(約4%増)、70代は54.1件から55.9件(約3%増)だった。
前年からの増加分の約98%を10代と20代が担っており、若年層が今年のシルバーウィーク旅行需要の増加をほぼ独占した格好だ。
なお、2019年の水準を上回っているのは10代だけで、20代以上はいずれも2019年の水準に届いていない。
行き先は国内が中心、海外で10位以内は韓国のみ
旅行先について、10代から50代の年代別上位10位を集計した結果、どの年代でも東京・大阪・沖縄・北海道・福岡・名古屋・京都といった国内の都市・地域が上位を占めた。10位以内に入った海外の国・地域は韓国のみだ。
「旅行」を含む予定全体が前年比7.6%増であったのに対し、海外の国・地域と都市は1.8%増にとどまっており、国内旅行への偏重が数字にも表れている。
年代別の上位10位の顔ぶれは以下の通り。
- 10代:1位 東京、2位 大阪、3位 韓国、4位 沖縄、5位 福岡、6位 京都、7位 北海道、8位 名古屋、9位 熱海、10位 江の島
- 20代:1位 東京、2位 大阪、3位 韓国、4位 沖縄、5位 北海道、6位 福岡、7位 名古屋、8位 広島、9位 京都、10位 横浜
- 30代:1位 東京、2位 大阪、3位 沖縄、4位 名古屋、5位 北海道、6位 福岡、7位 韓国、8位 京都、9位 広島、10位 横浜
- 40代:1位 東京、2位 大阪、3位 沖縄、4位 名古屋、5位 韓国、6位 北海道、7位 福岡、8位 京都・広島(同率)、10位 横浜
- 50代:1位 東京、2位 大阪、3位 北海道・韓国(同率)、5位 名古屋、6位 京都、7位 沖縄、8位 広島、9位 横浜、10位 福岡
東京・大阪・沖縄・北海道・福岡・名古屋・京都・韓国の8つは10代から50代の上位10位に共通して入っており、年代ごとに固有の行き先はほとんど見られない。
一方で、順位には年代ごとの傾向が出た。北海道は年代が上がるほど順位が上がり、10代では7位だが50代では3位に入る。韓国は10代・20代で3位、30代では7位にとどまるが、50代では北海道と同数で3位に並んだ。
なお、60代と70代については、行き先として集計できた地名が少なく、上位10位のランキングとして成立しないため、今回の集計には含まれていない。
10代で熱海・江の島が急浮上、登録数は直近最多水準
全年代の上位10位の中で唯一、10代だけに登場した行き先が「熱海」と「江の島」だ。
毎年9月の熱海を含む10代の予定登録数の推移を見ると、2021年に1万件あたり1.19件だったものが、2022年に2.69件、2023年に2.93件、2024年に2.87件、2025年に2.76件と推移し、2026年は3.55件へと大きく伸びた。
江の島(「江の島」「江ノ島」の表記を合算)についても同様の動きだ。2021年に1.06件だったところ、2022年に1.73件、2023年に1.86件、2024年に2.06件、2025年に2.51件と増加傾向が続き、2026年は3.51件と過去最高水準に達した。
いずれも2026年の登録数が直近の年の中で最も多く、10代の若年層における熱海・江の島への注目が高まっていることが、予定データから裏付けられた。
TimeTree未来総研所長のコメント
TimeTree未来総研所長で代表取締役社長の深川泰斗氏は、今回の分析結果について以下のようにコメントしている。
「シルバーウィークの旅行予定は前年比7.6%増で、2019年の約95%の水準まで戻りました。2年ぶりの増加です。増えた割合のほとんどは10代と20代で、若年層がけん引している形です」
行き先の傾向については、「年代別で大きく行き先に違いはありませんでした。すべての年代で国内の行き先が上位を占めており、海外では上位10位以内に入ったのは韓国のみとなりました。背景には円安の影響や燃油サーチャージの値上げなども考えられます」と述べた。
また10代の動向については、「特に10代では熱海・江の島が上位に入ってきており、若い世代の近場での旅行のニーズと、熱海・江の島の若年層への観光地としてのアプローチが噛み合う結果となっていることが見てとれました」とコメントした。
調査概要
本調査は、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」に登録された予定データを対象に、TimeTree未来総合研究所が実施した。
分析に使用したデータは2019年1月1日〜2026年9月6日の期間で登録されたもので、匿名性を保つために統計的に処理されている。旅行予定件数の集計は、各年の9月6日までに作成された予定のうち、9月6日〜9月29日の期間に登録されている「旅行」を含む予定を対象とした。ユーザー数の変動による影響を排除するため、1万件あたりの出現数で比較している。
年代別の行き先ランキングは、日本のユーザーが2026年9月6日〜9月29日に登録した予定について、年代別に予定登録数上位50,000件を抽出し、地名をタイトルに含む予定の上位10件を抜粋したものだ。




