Trip.comは8月27日、世界のレンタカー予約データを分析した最新動向を発表した。世界全体のレンタカー予約数が前年比81%増加するなか、日本がレンタカーを利用した旅行先として世界1位となり、予約数は前年比119%増を記録した。自分のペースで移動できる「セルフドライブ旅行」への関心が世界規模で高まっており、アジア太平洋地域を中心に旅行スタイルの多様化が進んでいる。
日本が世界トップ、東京156%増・札幌129%増

Trip.comのレンタカー予約データ(2025年7月13日〜2026年7月13日の過去12か月との比較)によると、日本は前年比119%増でセルフドライブ旅行の目的地として世界1位に立った。
日本以外の上位国を見ると、韓国が前年比148%増、オーストラリアが74%増、タイが59%増、米国が54%増となっている。
都市別では、東京が前年比156%増、札幌が129%増、福岡が88%増、沖縄が87%増を記録。韓国・済州島も前年比148%増と大きく伸びた。主要都市を訪れたうえでレンタカーを活用し、周辺エリアまで足を延ばして一度の旅行でより広いエリアを楽しむスタイルが広がっていると、Trip.comは分析している。
日本のレンタカー旅行の魅力として、同社は次のように説明している。「北海道の広々とした道路を走るドライブ、沖縄や九州の島々を巡るルート、富士山を望む海岸沿いの景観など、地域ごとに異なる魅力を自由に組み合わせて楽しめるのも、レンタカー旅行ならではの魅力です」。公共交通機関ではアクセスしにくい場所へも訪れることができる点も、需要拡大の背景にある。
アジア太平洋の旅行者が海外需要を牽引
旅行者の出発地別に見ると、アジア太平洋地域からのレンタカー需要が際立つ。
台湾が前年比139%増、日本が113%増、韓国が85%増、タイが78%増、香港が62%増と、上位5市場すべてがアジア太平洋地域に集中した。
Trip.comは「アジア太平洋地域の旅行者は、自由度の高い海外旅行への関心を高めており、複数の目的地を一度の旅で巡る際にセルフドライブを取り入れる傾向も見られます」と指摘する。
具体的な旅行ルートとして、シンガポールとマレーシアを結ぶルートでは都市観光と海沿いのドライブを組み合わせられる点、マレーシアのランカウイやマラッカでは島の景観や歴史的名所、地域文化を車で巡りながら自分たちのペースで旅を楽しめる点などが紹介されている。
Trip.comのコミュニティプラットフォーム「Tripモーメンツ」でも、タイのチェンマイの旅程や車で地域を巡る際の情報など、ロードトリップに関する旅行者の投稿が見られているという。
欧州でも急拡大、スペインのドライブコンテンツは662%増
セルフドライブ旅行の伸びはアジア太平洋地域にとどまらない。
欧州でもイタリアが前年比88%増、スペインが80%増、ドイツが75%増と、レンタカー予約数が大幅に増加した。
Tripモーメンツにおけるドライブ関連コンテンツの伸びも顕著だ。スペインが前年比662%増、英国が371%増、イタリアが211%増となった。
スペインでは「海沿いの道路を走りながら海辺の街や景観を楽しむ旅」、イタリアのトスカーナでは「ワイナリーや地元の醸造所、温泉などを巡る旅」など、車で移動すること自体を旅行体験の一部として楽しむスタイルが広がっているとTripモーメンツの投稿動向は示している。英国でも、伝統的な村々や静かな田園風景を巡るルートなど、都市部から離れた地域固有の景観や文化に触れるロードトリップが旅行の魅力となっている。
家族・ペット・RV車、多様化する旅行スタイル
セルフドライブ旅行の拡大とともに、旅行者が選ぶ車種や旅のスタイルにも変化が見られる。
Trip.comのレンタカーデータでは、予約の52%を一般乗用車(コンパクトカー等)、29%をSUV、17%を乗用バンが占める。実用性の高い車種が中心となっていることから、セルフドライブ旅行が従来の長距離ロードトリップだけでなく、都市観光や周辺エリアへの小旅行、家族旅行など幅広い旅行シーンに広がっていることがうかがえる。
特に家族旅行がセルフドライブ旅行を牽引するスタイルの一つとなっており、レンタカー予約では25〜44歳の旅行者が大半を占め、小さな子どもを連れた旅行者がロードトリップ予約の半数以上を占めている。Tripモーメンツに投稿された家族でのロードトリップに関するコンテンツも前年比309%増加した。
さらに、旅行者のライフスタイルに合わせた新たな旅への関心も高まっている。ペットとのロードトリップに関するコンテンツは前年比209%増、キャンピングカーやRV車に関するコンテンツは同220%増となった。
Trip.comは「セルフドライブ旅行が『移動手段を自分で選ぶ旅』から、『同行者や目的に合わせて旅そのものをデザインするスタイル』へと広がっていることが分かります」と述べている。
早めの予約と保険加入が増加、オートマ車が95%占める
セルフドライブ旅行が一般化する一方、旅行者はより計画的に準備するようになっている。
Trip.comのレンタカーデータでは、平均予約リードタイムが前年と比べて約1週間長期化した。セルフドライブを旅行全体の旅程に組み込む旅行者が増え、より早い段階から計画を立てる傾向が見られる。
安全・安心への関心も高まっている。レンタカー利用時の保険購入件数は前年比131%増加。慣れない地域で運転する旅行者が、万一に備えたサービスを重視していることがうかがえる。
また、オートマチック車が予約の95%を占めるなど、旅行者は運転時の負担を抑え、よりシンプルで快適なレンタカー体験を求めていることも明らかになった。
「自由度の高いセルフドライブ旅行でありながら、事前の車両選択や保険、予約などを早めに済ませることで、旅行中はより安心して自分らしい時間を楽しむといった新しいセルフドライブ旅行のスタイルが広がっています」とTripモーメンツの担当データは示している。
「移動」から「旅そのもの」へ、動画投稿が写真の3倍以上
Tripモーメンツでは、美しい景色を楽しめるドライブ、山道、国立公園、田園地帯など、自然をテーマにしたロードトリップが高いエンゲージメントを獲得している。
サンフランシスコとロサンゼルスを結ぶカリフォルニアの「ハイウェイ1」や、米国南西部の渓谷地帯を走るルートなど、象徴的なドライブコースが旅行者のインスピレーション源となっている。
旅の体験を共有する手段としての動画への関心も高まっており、Tripモーメンツでは動画投稿が写真投稿と比べて3倍以上のインタラクションを獲得している。曲がりくねった海岸沿いの道路、雄大な山々、家族との冒険、旅の途中で偶然出会った地域の風景など、「移動中の体験」そのものが旅の思い出となり、次の旅行者の旅のきっかけにもなっている状況だ。
Trip.comは「セルフドライブ旅行は、単に目的地へ向かうための移動手段ではなく、自分のペースで地域を発見し、同行者との時間を楽しみ、旅のストーリーをつくるための旅行スタイルへと進化しています」と分析している。
Trip.comとTripモーメンツについて
Trip.comは48の国と地域の27言語および44の現地通貨に対応した国際的なワンストップトラベルサービスプロバイダー。世界220の国と地域にある170万軒以上のホテルと、3,500の空港を発着する680社以上の航空会社のフライト、そして30万以上のアトラクションや現地ツアー商品を網羅したネットワークを有する。24時間年中無休の多言語カスタマーサービスに加え、エジンバラ、東京、ソウルのカスタマーサービスセンターから世界中の旅行者をサポートしている。
Tripモーメンツは、旅行者同士が旅のストーリーを共有し、次の旅行のインスピレーションを得られるTrip.comのコミュニティプラットフォーム。旅行先の情報や旅程、現地での体験など、旅行者自身のリアルな投稿を通じて、旅の計画から旅行後の共有までをサポートしている。




