マリオット・バケーション・クラブ、東京・恵比寿に日本最大のセールスギャラリー開業 「日本市場の長期成長に確信」とCEO


 マリオット・バケーション・クラブは8月18日、東京・恵比寿ガーデンプレイスタワー地下1階に「マリオット・バケーション・クラブ 恵比寿セールスギャラリー」を正式にグランドオープンした。六本木・舞浜に続く日本国内3拠点目で、国内最大規模の販売拠点となる。開業を記念したオープニングプレスプレビューでは、親会社マリオット・バケーションズ・ワールドワイド(NYSE: VAC)のCEO、マシュー・E・アヴリルが来日し、日本市場への長期的なコミットメントとアジア太平洋地域における成長戦略を発表した。

国内最大の販売拠点、300平米・12の個室を完備

 恵比寿セールスギャラリーは、広さ約300平方メートル。最新のテクノロジーとデザインを採用した12室のプライベートルームを備えるほか、子ども連れファミリー向けのキッズルームも設けた。

 日本のお客から高い人気を誇るハワイの「マリオット・コオリナ・ビーチ・クラブ」や「マリオット・バケーション・クラブ・ワイキキ」をはじめ、世界各地のリゾートでの過ごし方を紹介する没入感のあるパーソナライズされた体験を提供する。グランドオープンに先立ち、8月1日よりバケーション・オーナーシップの販売説明会を開始している。

 所在地は東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー地下1階。営業時間は午前10時から午後6時まで年中無休で、JR山手線「恵比寿」駅東口から徒歩5分、東京メトロ日比谷線「恵比寿」駅から徒歩7分。予約・問い合わせの電話番号は0120-229-550。

 今回の開業により約40名の現地雇用を創出した。

「2027年までに販売額44億ドルへ」 日本は核心市場

 プレスプレビューのメディア説明会では、アヴリルCEO、アジア太平洋・欧州地域上級副社長兼マネージング・ディレクターのリー・ダウリング、同地域担当マーケティング&セールス上級副社長のマーティン・J・トーランの3氏が登壇した。ハワイ州観光局日本支局局長の稲田正彦氏も来賓として壇上に立った。

 アヴリルCEOは今回の開業について、「恵比寿セールスギャラリーへの投資は、単に新しい販売拠点を開設するということではなく、日本市場の長期的な成長性に対する私たちの確信を形にしたものだ」と述べた。旅行者の価値観が変化し、モノではなく家族や大切な人と過ごす時間や体験に価値を見出す人が増える中、バケーション・オーナーシップが日本のお客に提供できる価値に大きな成長余地があると強調した。

マリオット・バケーションズ・ワールドワイド CEO マシュー E. アヴリル氏

 

 ダウリング上級副社長は日本市場の位置づけについて明確に語った。「日本はアジア太平洋地域における私たちの事業の中核を担う市場だ」。アジア太平洋地域には現在4万5,000人のオーナーがおり、そのうち2万3,000人以上が日本人で占める。日本のオーナー数は過去3年間、前年比で着実に増加しているという。

 販売実績と目標についても具体的な数字を示した。2023年のアジア太平洋地域における日本向け製品販売額は約14億ドル。これを2027年末までに約44億ドルへと拡大させる計画だ。

マリオット・バケーション・クラブ アジア太平洋・欧州地域上級副社長兼マネージング・ディレクター リー・ダウリング氏

 

アジア太平洋進出25年、リゾート拡張に1億2500万ドル投資

 マリオット・バケーションズ・ワールドワイドのアジア太平洋地域への進出は25年を数える。最初のプロダクトは2001年のプーケットだった。現在、同地域の事業に関わるアソシエイツ(従業員)の数は800名。日本、タイ、インドネシア、香港、シンガポールを中心に事業を展開している。

 同社は現在、アジア太平洋地域のリゾート拡張に積極的な投資を続けている。投資総額は1億2,500万ドル。

 タイのカラック(Khao Lak)では2025年4月、52室からなるマリオット・バケーション・クラブの新施設を発表した。2026年末にはさらに60室を追加し、合計120室体制とする計画だ。

 バリのヌサドゥアでは、既存の80ユニット(スタジオから3ベッドルームまで)に32ユニットを追加。合計120ユニット体制となった。

 ダウリング上級副社長は、「今回の恵比寿セールスギャラリーは、これから先25年の成長を支える礎の一つになる」と語った。

ポイント制オーナーシップ、インフレの影響を受けない設計

 マーティン・J・トーラン上級副社長は、製品の仕組みについて詳しく説明した。

 マリオット・バケーション・クラブのポイント制バケーション・オーナーシッププログラムは、メンバーが毎年ポイントを購入し、世界9,000以上のホテルやヴィラ(スタジオタイプから3ベッドルームまで)での滞在に充てられる仕組みだ。ポイントはクルーズや航空券、ラグジュアリーな宿泊体験にも交換できる。さらに、インターバル・インターナショナルとの提携によりエクスチェンジも可能だ。

 製品の大きな特徴として、インフレーションの影響を受けない点を強調した。購入時に固定されたポイントは将来にわたって同じ価値で利用でき、施設の維持は各メンバーが支払うメンテナンス費でまかなわれる。

 Marriott Bonvoyのシステムには現在132のホテルが登録されており、過去2年間で約30%増加した。オーナー・メンバーはこれらのホテルにも幅広くアクセスできる。

 トーラン上級副社長は「私たちの強みは、ハワイからタイ、バリまで幅広いデスティネーションを展開し、オーナーのライフスタイルや変化するニーズに合わせて柔軟に旅の選択肢を提供できることだ」と述べた。

 既存メンバーの口コミが新規顧客獲得の重要なサイクルになっているとも指摘。「最初はある程度のポイントを購入し、利用を重ねるうちにポイントを買い増し、家族や友人を連れて行くうちにその新たな人たちがポイントを購入する——そういったサイクルができている」と語った。

マリオット・バケーションズ・ワールドワイド アジア太平洋・欧州上級副社長 マーティン・J・トーラン氏

 

ハワイ州観光局局長が祝辞 「日本とハワイをつなぐ架け橋に」

 ハワイ州観光局日本支局局長の稲田正彦氏は来賓として登壇し、恵比寿セールスギャラリーへの期待を述べた。

 「マリオット・バケーション・クラブは、ハワイに複数の魅力的なプロパティを展開しており、日本のお客様にハワイでの多彩な過ごし方を提案する重要な接点の一つだ。今回の新たなセールスギャラリーを通じて、より多くの方がハワイの魅力に触れ、実際の旅行につながるきっかけが広がることを期待している。今後も旅行業界の皆様とともに、日本からハワイへの旅行需要をさらに盛り上げていきたい」

 稲田氏は、近年の旅行に求められる価値観の変化についても言及した。何度も訪れてその土地とのつながりを深める「暮らすように旅する」スタイルが重視されるようになっており、マリオット・バケーション・クラブが提供するバケーション・オーナーシップはそうしたライフスタイルに合致すると評価した。

 ハワイ州観光局では2026年4月から、アクティブシニア層に向けた「65歳からのハワイ」プロジェクトを開始。「楽し、もう年だから」をキャッチフレーズに、年齢にかかわらず自分らしくハワイを楽しむ旅のスタイルを提案している。

 2024年1月から5月にかけて、ハワイを訪れた日本人観光客数は14万2,000人に達した。

ハワイ州政府観光局 日本支局局長 稲田正彦氏

質疑では自然災害対応や日本人送客戦略も議論

 メディア説明会の質疑応答では、ハリケーン被害への対応についての質問が出た。

 同社は、ゲストとアソシエイツを守るための自然災害向けプロトコルとポリシーを整備していると回答。ハリケーンについては、物理的な損壊は限定的で、主な影響は停電だったと説明した。アヴリルCEOは「人々が私たちのようなブランドを選ぶ理由の一つは、何かが起きたときに安全が担保されているという信頼だ」と述べた。

 アジア太平洋全体への日本人送客戦略についての質問に対しては、Marriott Bonvoyを通じたデジタルマーケティング、実際にリゾートに宿泊しているゲストへのアプローチ、既存メンバーの口コミを組み合わせて展開していると説明した。バリやバンコク、オーストラリアなどのリゾートについても、ホテル内のギャラリーなど複数の接点でお客にリーチしているという。

 コロナ禍を経て日本人の旅行に対する意識が変化したことについては、安全性・清潔性への関心が一層高まったと指摘。キッチン付きのアパートメント型ユニットが、外出を控えたいお客にとって魅力的に映ったとも述べた。

 日本以外でアジア太平洋地域において注力している市場については、中国、インドネシア、タイ、フィリピン、インドが挙げられた。

企業概要

 The Marriott Vacation Clubs®は、マリオット・バケーションズ・ワールドワイド・コーポレーションの一員。Marriott Vacation Club®、Sheraton® Vacation Club、Westin® Vacation Clubの各ブランドを含む業界をリードするバケーション・オーナーシップブランドのポートフォリオで、米国、カリブ海、メキシコ、中米、欧州、アジア、オーストラリアにわたり90か所を超える施設を展開する。

 マリオット・バケーションズ・ワールドワイド・コーポレーションは、バケーション・オーナーシップ、エクスチェンジ、レンタル、リゾートおよび不動産管理などを提供する世界有数のバケーション企業。約120か所のバケーション・オーナーシップリゾートと約70万世帯のオーナーファミリーを擁し、90を超える国・地域の3,200以上の提携リゾートで構成されるエクスチェンジネットワークを運営する。

 恵比寿セールスギャラリーの詳細は公式サイト(https://www.marriottvacationclub.co.jp/)で確認できる。

【kankokeizai.com 編集長 江口英一】

 
 

注目のコンテンツ

第39回「にっぽんの温泉100選」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2025年度「5つ星の宿」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第39回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング 」(2026年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト50を発表!

2025年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング」(2026年1月12日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒