GREEN×EXPO公式マスコットキャラクターの「トゥンクトゥンク」
公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会(GREEN × EXPO協会、会長:筒井義信、所在地:横浜市中区)は8月5日、中央大学(学長:河合久、所在地:東京都八王子市)と、GREEN × EXPO 2027におけるアクセシビリティの質の向上を目的とした連携プロジェクトを始動した。
準備段階から会期中を通じてアクセシビリティに関する大学との共同研究として位置づけられる取り組みは、「日本における万博では初の試み」だ。
触知マップ、センサリーマップ……多彩なツール制作に大学が助言
本プロジェクトで取り組む具体的な内容は大きく3つに分かれる。
第一は、バリアフリーマップ、センサリーマップ、触知マップ、事前学習ツール等の制作に関すること。
バリアフリーマップは、誰もが安心して移動し、施設を利用できるよう、案内所やバリアフリートイレ等のバリアフリー情報を提供するマップだ。
センサリーマップは、光や音、においなどの感覚に関する情報を地図上で可視化したもの。特に感覚過敏や感覚特性のある方が安心して外出・来場できるよう支援する。
触知マップは、線や図形を立体的に表現し、点字を施すことで、視覚障害のある方が「触って読む」ことにより空間や位置関係を理解できるように作成したマップだ。
事前学習ツールは、発達障害のある方をはじめ、GREEN × EXPO 2027に初めて来場する方や来場に不安を感じる方などが、安心して楽しみながら過ごせるよう、内容をわかりやすく説明した冊子。どなたでも利用できる。
これらのマップやツールを協会が制作するプロセスで中央大学が助言を行い、質の高い事前情報を提供する。目で見て情報を得ることが難しい視覚障害者をはじめ、来場に不安を感じるすべての方を対象とした取り組みだ。
カームダウン・クールダウンスペースの整備にも着手
第二の取り組みは、カームダウン・クールダウン/センサリースペースの整備に関すること。
光・音・においなどの刺激を軽減・遮断することで、ストレスや感覚過敏、パニック状態を落ち着かせるための専用の休憩空間の整備が目的だ。また、感覚刺激を調整しながら安心して過ごしたり、体験を広げたりできる特別な空間についても検討が進む。
こうした空間を協会が整備するプロセスで中央大学が助言を行い、質の高い環境を提供する。
第三は、アクセシビリティ向上に資するその他の事項。
中央大学の研究担当者と研究期間
連携先は、中央大学研究開発機構 超高齢社会のインフラプロジェクトII。研究担当者は秋山哲男機構教授と丹羽菜生機構准教授だ。
研究期間は2026年8月5日から2028年3月31日まで。
アクセシビリティ・ガイドラインは2025年3月に策定・公表済み
GREEN × EXPO協会は、国・地域、文化、人種、性別、世代、障害の有無等にかかわらず、博覧会を訪れるすべての人々が安全・快適に過ごすことができるよう、博覧会の整備および運営に携わる規定を定めたアクセシビリティ・ガイドラインの策定を目的として、「2027年国際園芸博覧会 アクセシビリティ・ガイドライン検討会」を設置。障害当事者や学識経験者等とともに検討を重ね、2025年3月に策定・公表している。
引き続き、障害当事者や学識経験者等の参画のもと、会場内の施設整備やサービス導入について具体的な検討を進めている。博覧会を訪れるすべての人々が安心して花や緑とのふれあいを楽しめる環境の実現が目標だ。
GREEN × EXPO 2027の開催概要
GREEN × EXPO 2027(正式名称:2027年国際園芸博覧会、International Horticultural Expo 2027, Yokohama, Japan)は、2027年3月19日から9月26日までの192日間、横浜市瀬谷区・旭区(旧上瀬谷通信施設)で開催される。
テーマは「幸せを創る明日の風景 ~Scenery of the Future for Happiness~」。博覧会区域は約100ヘクタール(内、会場区域80ヘクタール)。クラスはA1(最上位)クラス(AIPH承認+BIE認定)で、有料来場者数は1,000万人を見込む。
今回の中央大学との連携プロジェクトは、その成果の評価および今後の活用に向けた提言をレガシーとして発信し、社会での活用・普及につなげることも目的の一つとしている。「横浜グリーンエクスポ発、みんなにやさしい社会デザイン」の実現に向けた取り組みが本格始動した形だ。
アクセシビリティに関する取り組みの詳細は、GREEN × EXPO 2027公式サイト(https://expo2027yokohama.or.jp/about/accessibility/)で確認できる。




