久しぶりに函館を訪れ、五稜郭に行ってみました。五稜郭へはバスも便利ですが、函館に来たら、やっぱり路面電車に乗りたいもの。函館駅前から市電に乗車しました。
土曜の朝8時台だったこともあり、ガラガラでした。ただ、揺れがひどく、乗り心地は快適とはいえません。軌道と車両の状態が、あまり良くないように感じられました。
帰りは10時半ごろでした。五稜郭公園前の電停には長蛇の列ができていて、乗ってみると車内は超満員。電停に着くたびに、乗り降りに時間がかかり、その横を、ガラガラのバスが追い越していきます。バスにすれば良かった、と少し後悔しつつ、20分ほど、すし詰めの車内に立ちっぱなしで函館駅に戻りました。
函館市電は、日中6分間隔で運転されていました。しかし、コロナ禍以降に減便され、現在は日中8分間隔になっています。
一方で、函館市の観光客数は増えていて、25年度に過去最高を記録しています。そのため、観光客の多い時間帯や区間で混雑が激しくなっているようです。
24年には、観光客の利用が多い時間帯に遅延が増えているとして、所要時間を延ばして定時運行を確保するダイヤ改正がおこなわれました。
利用者が多いなら増便すればいいと思うのですが、経営的に簡単な話でもないようです。運転士確保などにも課題があるのでしょう。結果として、増便をせずに、乗降時間を長めに見積もるという対症療法で済ませているわけです。
市電の増便が難しいなら、バスの輸送力を上手に活用できないものか、と思います。五稜郭付近から函館駅方面へはバス系統が豊富で、全体としては土休日の日中時間帯でも毎時数本の便があります。ただ、五稜郭付近のバス停は分散していて、観光客にはわかりづらいです。
市電は、停留所が明確で、乗り間違いの心配が少ないというメリットがあります。減便されたとはいえ高頻度で運行していますし、市電1日乗車券もあるので手頃です。そうしたことが、観光客の市電への集中をもたらしているのでしょう。
ただ、せっかく函館まできて、すし詰め電車に乗るのは、旅行体験として好ましいとは思えません。バス乗り場の案内を充実させ、お得な乗車券を用意するなど、市電とバスとをあわせて、快適に移動できる仕組み作りを検討してほしいところです。
(旅行総合研究所タビリス代表)




