チーム新・湯治 ”日本三古泉”の代表者が集結 「温泉文化」承継・発展に向け事例共有


セミナーでのパネルディスカッションの様子

セミナーでのパネルディスカッションの様子

 温泉地の活性化を目指す環境省の第23回「チーム新・湯治」セミナーが、7月27日に東京都内で開かれた。「日本三古泉から学ぶ温泉文化の承継と温泉地の未来」をテーマに、有馬温泉(兵庫県)、南紀白浜温泉(和歌山県)、道後温泉(愛媛県)の担当者が、各地の「温泉文化」の歴史と現在の課題、今後のまちづくり方針などについて、実践例を共有した。

 冒頭あいさつした環境省自然環境局自然環境整備課温泉地保護利用推進室・室長の濵名功太郎氏は、「温泉文化」がユネスコ無形文化遺産への新規提案候補に選定されたことに言及。「『温泉文化』という1本の共通した大きな柱の元に、それぞれの温泉地独自のものが育っている。自分たちにとっての『温泉文化』とは何か、温泉地活性化に向けたヒントを探ることに思いを巡らせてもらいたい」と呼び掛けた。

 今回の講師は、有馬温泉観光協会・会長の金井啓修氏、道後温泉旅館協同組合・理事長の帽子大輔氏、和歌山県白浜町観光課・主任の滝本斉氏が務め、各地の事例発表を行った。
 

有馬温泉 「涼める空間づくり」推進

 高度経済成長期以降、大型化した旅館が飲食・土産物販売を囲い込んだことで温泉街が没落。1980年代には「有馬温泉マスタープラン」を策定し、街歩きできる仕組みを構築した。阪神・淡路大震災の復興施策として開始した「有馬涼風川座敷」は今も続く人気企画で、温泉街に人流を戻すことに成功した。

 現在の宿泊者数は、コロナ禍前比で10~15%減少。夏季シーズンは、プールなどを持たない施設が軒並み減少している。現在の収容数は約1800室。今後は新たな大型施設の進出により600室増える見込みで、新たなマスタープランの策定や温泉の持続的な湧出確保、交通インフラの整備などを急ぐ。

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