パティーナ大阪、ワールド・ベスト・ホテル2026に国内ホテルで初選出 フランケ総支配人、NTT都市ホテル開発マネジメントの松本順一社長に聞く


パティーナ大阪の客室

開業初年度での快挙

 パティーナ大阪(大阪市、エレン・フランケ総支配人)はこのほど、世界的な旅行専門誌『Travel+Leisure』(トラベル・アンド・レジャー)が選定するホテルランキング「World’S Best Award 2026」で、世界ナンバーワンである「World’s Best Hotel」に選出された。アジアのベストホテルにも選ばれた。日本国内のホテルでは初めて。開業初年度での選出は「他に類を見ない快挙」と同ホテル。

 パティーナ大阪は、世界有数のラグジュアリーホテルを手がけるカペラホテルグループ(本社=シンガポール)の日本初運営ホテルで、パティーナブランドとして初の都市型ホテル。NTT西日本の本社跡地で、難波宮跡地公園に隣接し、北側に大阪城公園を一望する場所に昨年5月に開業。NTT都市開発が開発・所有し、NTT都市開発ホテルマネジメントが経営する。

 パティーナ・ホテルズ&リゾーツは、宿泊客の感性や価値観に新たな気付きを与える「トランスフォーマティブ・ラグジュアリーブランド」を掲げ、大阪の他にモルディブで展開する。パティーナ大阪は、都市型ホテルでありながら歴史遺産に囲まれた恵まれた立地を生かし、ウェルビーイングを軸にしたデザインやアート、音楽、人との交流を通して内面の変容を促す滞在時間を提供。大阪の歴史や日本の伝統美を生かした館内デザインや内装だけでなく、体験プログラム「パーペチュアル・ジャーニー」(終わりなき探究の旅)として提供する、日本の七十二節気に着想したシグニチャーレストランのシェフによる、食品ロスと日本の発酵文化に着目したピクルスづくり体験や「リスニングルームby OJAS」での音楽没入体験、最新テックによる極低温環境を使ったクライオセラピーなどが高く評価されている。

 10日には関係者を招いてWorld’s Best Hotel選出を記念した祝賀レセプションを開催。フランケ総支配人は「パティーナという新しいブランドビジョンを応援していただき感謝している。この受賞はパートナーやスタッフなど皆さまの協力によるものだ。この受賞をしっかり受け止めてより良いオペレーションを実現したい。今日はパティーナでの時間を体験するとともに、つながりを深めてほしい」と述べ、今後のさらなる連携と飛躍への意欲を示した。


パティーナ大阪の客室

豊富な体験が連泊呼び込む

 祝賀レセプションを前に、フランケ総支配人と、NTT都市ホテル開発マネジメントの松本順一社長に話を聞いた。(聞き手=小林茉莉)

 ――開業して1年で世界ナンバーワン選出という評価を得たわけだが、振り返ってどうだったか。

 フランケ 大阪・関西万博開幕直後にアーバン・パティーナとして開業できたことを誇りに思っている。開業当初から多くのお客さまに利用していただくことができたし、インテリアデザインやパーペチュアル・ジャーニーを通してパティーナというブランドのコンセプトを深く知っていただくことができた。

 
フランケ総支配人

 松本 アフター万博後、初めての桜のシーズンも非常に好調で、宿泊はもちろん、食事だけで利用される方含め多くの方にお越しいただき、この1年、地域の方にも宿泊客にも好意的に受け止めていただけたと感じている。ただ、日本国内での認知向上はこれからの課題だ。


松本社長

 ――顧客層は。この1年で変化はあったか。

 フランケ 当初はカップルやシングル利用が多かったが、季節によってファミリー層、2、3世代などで利用いただいている。国・地域としては日本人が3割、外国人が7割。外国人はアジア、アメリカ、ヨーロッパのお客さまが多い。万博を契機にお越しになり、当ホテルの魅力を広めてくださっている。

 宿泊日数は、外国人客は平均2.2泊、日本人は1.7泊だ。外国人客は、大阪の他のホテルの平均である1.9泊よりも長い。これはホテル内での体験コンテンツが充実していることが要因とみている。大阪城を望むルーフトップバーはもちろん、ウェルネスエリアでのスパなど、全てを体験したいと延泊するお客さまも多い。

 リピーターも増えている。3回以上宿泊しているリピーターは15%以上。日本人のお客さまの中にはすでに12回以上宿泊している方もいる。

 ――人気の体験メニューは。

 フランケ つながり、ウェルビーイング、成長、栄養の四つの観点でプログラムを用意しているが、ウェルビーイングや成長に関するものが多い。大阪城へのツアーやスタジオで行う呼吸法、耳つぼケアワークショップなど、今まで体験したことがない新しいことに取り組んでみるものだ。1階のレストランでは、シェフによるピクルスづくりのセッション、「リスニングルーム」では日本で長く愛されているレコードを知ったりすることで、新しい学びによる成長がある。

 ――今後の取り組みは。

 フランケ トランスフォーマティブ・ラグジュアリーとして、サステナビリティやアート感覚などで私たちと同じマインドを持つ人とつながり、イベントを行ったり、マーケットプレイスとなったりして、新しいことを世界に発信していきたい。

 ――国内で観光集中が問題視されている中で、地方進出などNTTとカペラグループで考えている今後の展開はあるか。

 松本 NTTの持つアセットの利活用、そして各地の自治体などにご縁をいただいてそのアセットを活用するという二つが、われわれの事業の基本だ。カペラグループに限らず、われわれの思いと合致する地域でそれに合ったオペレーターを誘致できれば、地方での開業の可能性はある。地域が盛り上がる取り組みは、私たちの技術や資産を生かして全力でバックアップしていく。

 
 

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