奈良の「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録 国内22件目-日本の世界遺産、27件に


 文化庁によれば、7月26日、韓国の釜山で開催された第48回世界遺産委員会において、「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録された。国内では22件目の世界文化遺産。世界自然遺産も含めると国内27件目となる。

 「飛鳥・藤原の宮都」は6世紀から8世紀にかけて、中国大陸や朝鮮半島との交流のもとで日本列島で生まれ、後代に文化的影響を与えた古代国家の2つの宮都の考古学的遺産群。構成遺産は全19ヶ所で、2つの宮跡に加え、飛鳥寺跡などの仏教寺院群、高松塚古墳をはじめとした墳墓などが含まれる。

 世界遺産登録にあたって適用された評価基準は(ⅱ)中国大陸や朝鮮半島との交流と仏教伝来を示し、後代にも大きな文化的影響を与えた(ⅲ)中央集権体制を基盤とした東アジアの古代宮都の形成過程を、飛鳥宮、藤原宮等の立地・レイアウト・関係性・構成の変遷から示す重要な物証である、の2つ。

 また、世界遺産委員会は、勧告として藤原京の場所選択における重要性が、インタープリテーション計画で認識され、重要な視覚軸が視界範囲分析と遺産影響評価によって守られることを確実にする必要性を指摘した。加えて、キトラ古墳や高松塚古墳から取り外された壁画の保存及び原位置復帰に関する科学的研究の継続、藤原宮跡の早期史跡指定に向けた協議の継続、危機対応と管理・保存体制の策定・実行、地元住民及び社寺の利用者の権利をどのように管理計画に効果的に組み込むか明確にすることを勧告した。

 今回の世界遺産登録により、高市早苗首相はメッセージを発出。「長年にわたり文化遺産の保護と継承に尽力してこられた奈良県の地元の皆様をはじめとする関係者の方々に、心からのお祝いと深い敬意を表します」としたうえで、「日本の宝から世界の宝となったこの貴重な文化遺産を確実に守り、次世代へ着実に引き継いでいく、その決意を新たにいたしました」とコメントした。

 また、松本洋平文部科学相も登録に対し喜びを示し、世界遺産の次世代への継承に向け、関係自治体・省庁と連携する姿勢を表明。「国内外の多くの人々が現地を訪れ、その魅力に触れることができるよう、価値の発信や受入れ環境の整備等にしっかりと取り組んでいく」としている。

 
 

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