竹内氏
今、麺マニアの間で話題の「カラヒグ麺」をご存じだろうか? 筆者は、つい最近まで知らなかった。その名を知った時、失礼ながらヘンテコな名前だし、生パスタにしては野暮ったいなぁと思った。イタリア語で生パスタを意味する「パスタ・フレスカ」と比べると、「パスタ生めん」と銘打っているのもベタな雰囲気。実は開発者の意図なのだが、知る由もなかった。
そもそも、どうしてこの麺と出会ったのか…?
実は、両国でランチにおススメの店をググっていたところヒットした、某イタリアンのこだわり紹介文に、「浅草の老舗製麺所【開化楼】特製モチモチパスタ『カラヒグ麺』を使用した絶品のパスタをぜひ召し上がってください! 開化楼カリスマ製麺師【不死鳥カラス】氏とミシュラン星付きシェフの共同開発から生まれた、通常の生パスタとは全く違う、モチモチ食感に病みつき間違いなしです!」とあり、ムッチャ興味をそそられた。あのカラス氏が携わっているなら、絶対美味に違いない。
ラーメン通の方には説明の必要はないが、不死鳥カラス氏は業界で名高いカリスマ製麺師。所属する製麺所「開花楼」の麺を使えば店がはやるとまでいわれる。例えば、過去に東京でミシュランの星を獲得した、たった4軒の一つ「銀座八五」や、100人以上もの行列で近隣に迷惑がかかり、店舗を商業施設に移転せざるを得なかった、つけ麺ブームの火付け役「六厘舎」など、超有名店の麺を同氏が開発している。
でも、イタメシの麺を手掛けているなんて、全く知らなかった。一体どんな麺なんだろう?再びググりまくったところ、さまざまなことが分かった。この麺は、不死鳥カラス氏と、イタリアンの名店サローネグループの統括料理長・樋口敬洋シェフが共同開発したそうで、カラスの「カラ」と樋口の「ヒグ」から「カラヒグ」と名付けられたという。
低加水麺であるというのが、この麺の最大の特徴だ。業務用生パスタ麺の水分量は通常40%前後のところ、カラヒグ麺は32%。水分量が低いと、調理の際スープを吸収しやすいため伸びやすいといわれるが、タンパク質の多いデュラム小麦を独自の分量で配合し、その欠点を克服。コシが強く、伸びにくく弾力があり、モチモチ食感ながら歯切れの良い麺の開発に成功したのだ。イマドキはやりの、もっちり極太つけ麺を世に送り出したカラス氏だからこそ、生パスタに応用できたのだろう。
こうした情報を得て、コレは食べてみるしかないと、即同店にGO!すると、店先に掲げられた黒板に、「当店は浅草開花楼特製モチモチ生麺『カラヒグ麺』使用のパスタランチです」とあった。入り口にも「浅草開花楼特製麺」の木札が。強烈なアピールで、この麺がウリだと伝わってくる。
パスタランチから、一番人気というボロネーゼと、ベビーコーンのクリームパスタをオーダー。いざ実食!果たして結果は?続きは次号をお楽しみに!
※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。




