小畑校長自らが講師を務めるワーク形式授業の「SDGs理解講座」
観光は明日の日本を支える重要な産業といわれ、今後さらなる成長が見込まれるが、その成長を確かなものにするには優秀な人材の確保が必要不可欠だ。ここでは観光に関わる充実した教育環境を誇る大学、専門学校10校を取り上げた。今回は、東京YMCA国際ホテル専門学校を紹介する。
東京YMCA国際ホテル専門学校(東京都新宿区)は、「日本初のホテルに特化した専門学校」として1935年に創立。
以来、1万2千人を超える卒業生を輩出し、総支配人からサービススタッフといったあらゆるステージで活躍している。
1972年に開設した1年制の「ホテル専攻科」を2017年度に「ホテル旅館経営学科」としてリニューアルを図り、旅館の後継者および、経営者を養成するなど観光立国の実現に貢献する点もポイント。「この学科は、宿泊施設の後継者が集まる国内唯一の学科に位置づけられ、旅館・ホテルの後継者・経営者育成の環境強化が主な目的」と校長の小畑貴裕氏。
経営者に最も必要なことは「旗振り」で、自身が正しいと思う決断をし、社員に方向性を示すことが求められる。「そのため、カリキュラムには、マネジメントを皮切りに、マーケティングやアカウンティングを基盤とし、管理理論と実践的なものに特化した講義をラインアップした」と小畑氏。
特別授業として、宿泊業界に特化したビジネススクール「宿屋大学」が主催する講座に通年、社会人に混ざり参加。日本の宿泊業界をけん引する著名なキーパーソンの講師や受講者同士のつながりも生まれ、「YMCAネットワークが最大の財産で、経営者に必要な人脈づくりにも貢献している」と力説する。

小畑校長自らが講師を務めるワーク形式授業の「SDGs理解講座」
また、2年制の「ホテル科」はおもてなしのプロを追求し、実際のホテルでのOJTで実践スキルを磨くべく、“6カ月間のホテル実習”で自身の可能性と選択肢を広げる。
さらに、1年次の夏期休暇にリゾートホテル実習の参加も可能で、これらの企業での実習が、即戦力となる人材の輩出につながっているという。
今年度からは従来のオープンキャンパスや体験入学に加えて、学校帰りに気軽に参加できる夕方や土曜午前中の学校説明会の新設など、学生確保にも注力し、業界が抱える慢性的な働き手不足の解消にも一役買っている。
先人たちが守ってきた歴史と伝統を引き継ぎ、次世代のリーダーとしての自信を深める場として、この学校は存在し、「次代を担う人材を輩出することがYMCAの大きな使命」と語る。





