新潟が37%超増、富山も27%増と急伸 石川の外国人は唯一のマイナス
北陸信越運輸局は5月22日、観光庁の宿泊旅行統計調査(令和8年2月分・第2次速報)に基づき、同局管内4県(新潟県、長野県、富山県、石川県)分の集計結果を公表した。
管内全体の延べ宿泊者数は362万人泊で、前年同月比8.3%の増加。うち外国人延べ宿泊者数は78万人泊で同14.3%増、日本人延べ宿泊者数は284万人泊で同6.7%増だった。
管内全体 2月も増加基調が続く
令和8年2月の北陸信越運輸局管内(新潟・長野・富山・石川の4県合計)の延べ宿泊者数は362万人泊(3,622,700人泊)となった。前年同月(令和7年2月)の334万6,170人泊から約27万6,530人泊増加し、前年同月比で8.3%のプラスとなった。
1月分の管内延べ宿泊者数は361万9,300人泊(前年同月比7.2%増)であり、1〜2月の累計では724万2,000人泊と、前年同期比7.7%増の水準にある。
外国人延べ宿泊者数は2月単月で78万人泊(800,000人泊)。前年同月(67万3,370人泊)を14.3%上回り、2桁増を記録した。1月の管内外国人延べ宿泊者数は77万50人泊(前年同月比4.5%減)であったが、2月は大幅に回復。1〜2月累計では157万50人泊となり、前年同期比5.3%増となった。
日本人延べ宿泊者数は2月単月で284万人泊(2,822,700人泊)。前年同月(270万1,130人泊)比6.7%増。1月の282万9,260人泊(同10.5%増)に続く増加で、1〜2月累計は566万1,960人泊、前年同期比7.4%増となった。
新潟県 外国人が37%超増、全県最大の伸び率
新潟県の2月の延べ宿泊者数は100万人泊(997,970人泊)で、前年同月(85万3,010人泊→実数値は89万9,060人泊)比16.9%増。管内4県の中で最大の増加率を記録した。
外国人延べ宿泊者数は21万人泊(207,740人泊)で、前年同月(15万1,250人泊)比37.3%増と突出した伸びを示した。1月の外国人延べ宿泊者数17万6,890人泊(前年同月比3.3%減)と比べると、2月は一転して大幅増となった形だ。
日本人延べ宿泊者数は79万人泊(789,750人泊)で前年同月(70万1,980人泊)比12.5%増。1月の82万6,880人泊(同17.8%増)に続き、2カ月連続の2桁増となった。
1〜2月累計では、延べ宿泊者数200万1,740人泊(前年同期比12.3%増)、外国人延べ宿泊者数38万4,630人泊(同15.1%増)、日本人延べ宿泊者数161万6,630人泊(同8.4%増)。
客室稼働率は2月に49.7%で、前年同月(45.1%)比4.6ポイントの上昇。管内4県の中で最も大きな稼働率改善幅となった。1月の42.7%(前年同月比1.8ポイント増)と合わせて、稼働率の回復傾向が鮮明だ。
長野県 スキーシーズンに外国人が14%増
長野県の2月の延べ宿泊者数は171万人泊(1,719,770人泊)で、前年同月(164万9,760人泊→実数値は171万1,380人泊)比4.2%増。管内4県の中で最多の宿泊者数を擁する。
外国人延べ宿泊者数は43万人泊(430,900人泊)で前年同月(37万3,620人泊)比14.4%増。1月の44万6,800人泊(同1.6%増)に続いて2カ月連続の増加となり、スキーシーズンを通じた外国人旅行者の訪問が続いた。
日本人延べ宿泊者数は128万人泊(1,288,870人泊)で前年同月(128万3,220人泊)比わずか1.2%増にとどまった。前年同月がすでに高い水準にあったため、伸び率は小幅となった。
1〜2月累計では、延べ宿泊者数346万3,160人泊(前年同期比2.3%増)、外国人延べ宿泊者数87万7,700人泊(同7.9%増)、日本人延べ宿泊者数258万5,460人泊(同2.7%増)となった。
客室稼働率は2月44.1%で、前年同月(42.1%)比2.0ポイント上昇。1月の38.6%(前年同月比0.1ポイント増)と合わせ、2月に稼働率が伸びる典型的なスキーシーズンの動向を示した。
富山県 延べ宿泊者数27%増と急伸
富山県の2月の延べ宿泊者数は27万人泊(270,180人泊)で、前年同月(21万2,600人泊→実数値は21万900人泊)比27.1%増と、新潟県(16.9%増)を上回る高い伸び率を記録した。
外国人延べ宿泊者数は2万人泊(23,110人泊)で前年同月(18,640人泊)比24.0%増。1月の2万5,250人泊(同15.1%増)と合わせ、2カ月連続の増加が続いた。
日本人延べ宿泊者数は25万人泊(247,070人泊)で前年同月(192,840人泊→実数値は210,900人泊)比27.4%増。外国人・日本人ともに前年を大きく上回った。
1〜2月累計では、延べ宿泊者数54万2,230人泊(前年同期比27.2%増)、外国人延べ宿泊者数4万8,360人泊(同19.2%増)、日本人延べ宿泊者数49万3,870人泊(同23.5%増)。前年同期からの増加幅は管内4県で最大水準となった。
客室稼働率は2月48.8%で、前年同月(44.4%)比4.4ポイント上昇。1月の38.8%(前年同月比0.1ポイント増)と比べると、2月に稼働率が大きく伸びる傾向が見られた。
石川県 全体は微増も外国人は唯一のマイナス
石川県の2月の延べ宿泊者数は64万人泊(641,990人泊)で前年同月(635,970人泊)比0.8%増。延べ宿泊者数は前年をわずかに上回ったが、4県の中で増加率は最も低かった。
外国人延べ宿泊者数は13万人泊(136,070人泊)で前年同月(141,480人泊)比11.6%減。管内4県の中で唯一、外国人延べ宿泊者数が前年同月を下回った。1月も13万1,850人泊(同18.3%減)と2カ月連続のマイナスとなった。
同局は石川県のデータについて、「石川県の数値には令和6年能登半島地震の二次避難者などが含まれている可能性がある」と注記している。
日本人延べ宿泊者数は52万人泊(516,840人泊)で前年同月(494,490人泊)比4.4%増。1月の46万8,240人泊(同2.6%増)に続いて増加した。
1〜2月累計では、延べ宿泊者数124万2,080人泊(前年同期比0.9%減)、外国人延べ宿泊者数26万7,920人泊(同11.6%減)、日本人延べ宿泊者数98万5,080人泊(同3.6%増)。外国人・合計では前年同期を下回る結果となった。
客室稼働率は2月53.1%で、前年同月(49.0%)比4.1ポイント上昇。一方、1月は41.5%(前年同月比3.2ポイント減)と管内唯一のマイナスだった。
全国との比較 管内が全国を大幅に上回る
全国の2月の延べ宿泊者数は4,765万3,070人泊で前年同月比0.6%減(対前年比99.4%)。全国が前年割れとなるなか、北陸信越管内は8.3%増と大きく上回った。
外国人延べ宿泊者数も全国は1,403万7,770人泊(前年同月比2.0%増)に対し、管内は14.3%増と高い伸びを記録。日本人延べ宿泊者数は全国が3,361万5,300人泊(同1.6%減)と前年を下回ったが、管内は6.7%増となった。
全国の客室稼働率は2月59.6%で前年同月比0.6ポイント低下。管内全体は47.5%(前年同月比3.1ポイント上昇)と、全国とは対照的な動きとなった。
平成31年/令和元年との比較
宿泊旅行統計調査では令和8年データを確定値が存在する平成31年/令和元年と比較している。
管内の2月の延べ宿泊者数362万2,700人泊は、平成31年/令和元年同月(328万1,250人泊)の水準を上回っている。
県別では、新潟県の2月延べ宿泊者数99万7,970人泊は平成31年/令和元年同月(88万2,440人泊)比13.1%上回る水準。長野県の171万9,770人泊は同月(148万4,580人泊)を15.8%上回った。富山県の27万180人泊は同月(23万3,520人泊)比15.7%増の水準。石川県の64万1,990人泊は同月(64万3,100人泊)と同水準となっている。
外国人延べ宿泊者数では、管内2月分の80万人泊(800,000人泊)は平成31年/令和元年同月(39万6,590人泊)の約2倍にのぼる水準だ。新潟県の2月外国人延べ宿泊者数20万7,740人泊は、平成31年/令和元年同月(8万9,350人泊)の2.3倍超。長野県の43万900人泊は同月(22万380人泊)の約2.0倍。石川県の13万6,070人泊は同月(6万7,950人泊)の2.0倍となっている。
客室稼働率の詳細
各県の客室稼働率(2月)は次のとおりだ。
新潟県49.7%(前年同月比4.6ポイント増)、長野県44.1%(同2.0ポイント増)、富山県48.8%(同4.4ポイント増)、石川県53.1%(同4.1ポイント増)。
1月の稼働率は新潟県42.7%(同1.8ポイント増)、長野県38.6%(同0.1ポイント増)、富山県38.8%(同0.1ポイント増)、石川県41.5%(同3.2ポイント減)だった。
管内全体では2月47.5%(同3.1ポイント増)、1月40.1%(同0.2ポイント減)。
全国の客室稼働率(2月)は59.6%(同0.6ポイント減)、1月は52.7%(同1.9ポイント減)で、全国は2カ月連続の前年割れとなった。
平成31年/令和元年同月(全国61.9%、管内45.3%)と比較すると、管内の2月稼働率47.5%は同年水準を2.2ポイント上回っており、回復が続いていることが確認できる。
調査概要と注意点
今回公表されたのは、観光庁「宿泊旅行統計調査」令和8年2月分の第2次速報値。北陸信越運輸局が管内4県分を取りまとめた。数値は暫定値であり、確定値において変更されることがある。
調査対象施設は全国のホテル、旅館、簡易宿所、会社・団体の宿泊所など75,665施設。令和8年2月(第2次速報)における調査施設数と有効回収率は次のとおりだ。客室数20室以上の施設が13,774施設(有効回収率53.1%)、客室数20室未満の施設が7,968施設(同33.8%)、全体で21,742施設(同46.0%)。
同庁はこの調査において、令和8年1月分調査から統計精度向上のため調査設計を見直した。層化基準をこれまでの「従業員数」から「客室数」へと変更している。客室数20室以上の事業所は全数(悉皆)調査とし、客室数1〜19室の事業所は都道府県ごとに標本抽出率を設定したサンプル調査としている。
同局は「令和8年1月分調査から、層化基準を『従業員数』から『客室数』へと変更しているため、対前年(同月)比、対前年(同月)差の解釈にあたっては、見直しの影響が含まれている可能性がある」としている。




