資産回転モデル後押し 金融庁、売却前提貸出は時価評価 


 金融庁は、他の金融機関への売却を前提とする貸出債権について、自己資本比率を算定する際の扱いを見直す。貸出債権は分母となるリスクアセットに入るが、「市場リスク」として捉え、時価評価を適用する見通しだ。メガバンクなどが貸出債権を売却しやすくし、巨額資金が必要になるM&A(合併・買収)ファイナンスなど企業の資金需要に応えられる環境を整える。【記事提供:ニッキン】

 

 今夏にも策定する金融版の成長戦略「金融戦略」に盛り込む。政府全体の成長戦略や経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に反映させ、関連ルールを改定する。

 

 現在、リスクアセットを計算する際、貸出債権は銀行勘定で「信用リスク」として捉え、リスクに応じて引当金を計上し、貸出債権の売却時に戻し入れる必要がある。

 売却を前提にしている場合、特定取引勘定(トレーディング勘定)として取り扱えるようにする。売却前提の債権が「市場リスク」の扱いになれば貸倒引当金を計上する必要がなくなる。

 

 3メガバンクグループは資産回転型ビジネスにかじを切っている。オリジネーション&ディストリビューション(O&D)ビジネスとも呼ばれ、組成した貸出債権を地域銀行や生損保会社などに販売する。

 

 銀行にはリーマン・ショック後に強化された厳格なバーゼル規制が課されており、リスクアセットを拡大し続けるには限界がある。O&Dビジネスは「資本を極力使わずに済み、販売すれば貸出債権をバランスシートから落とせるため貸出余力を高められる」(メガバンク首脳)。国内外でLBO(借入金を活用した買収)が増えているほか、海外貸出も高水準で推移する。

 

 国内では欧米に比べ、貸出債権を売買する「セカンダリー市場」が成熟していない。金融庁は貸出債権の扱いを見直し、売買市場の活性化につなげたい考え。大手銀行関係者には「流動性が高まることで売買しやすい好循環が生まれる」と期待する声がある。


【記事提供:ニッキン

 
 
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