日高氏
料理人活用に可能性
観光経済新聞社は4月23日、観光業界の有識者を招いたオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第56回配信を行った。JTBイノベーション戦略推進担当チームマネージャーの日高彬人氏が、「いま求められる『食』による新しい体験づくり―地域と料理人の交流創造で生まれる新たな可能性―」と題して講演した。
日高氏が2023年に立ち上げたJTBの新規事業「リビングオーベルジュ」は、全国の一流料理人との独自ネットワークを生かし、さまざまな食体験の価値創造に取り組むもの。ユニークベニューでの食イベントの運営や、ケータリング、観光地でのポップアップ型レストランなどを展開している。
食における地域活性化支援の取り組みとして、泊食分離が進む長野県白馬村でのポップアップ型レストランを紹介。リビングオーベルジュに参画する料理人が、ホテル対岳館のシェフとして約2週間ごとに入れ替わるリレー方式で運営し、「夕食難民」の課題解決に挑んだ。
熊本県・菊池温泉でも、温泉街の再生とにぎわい創出に向け、地元料理人と地域外の料理人が連携したポップアップ型レストランを開催。干物など、地域食材を生かしたリブランディングを進め、魅力向上に取り組んだ。
「料理人は地域の魅力を編集し提供する第一人者」である一方、地域の魅力をコンテンツ化できる影響力を持つ料理人は限られているとし、ビジネスにおける支援の必要性を示唆。「地域課題を料理人というプレイヤーを介して見つめ直すことで、新たな可能性が生まれるのではないか」と述べた。

日高氏




