富士急行は5月7日、山梨本社の全面リニューアルに伴い、富士急グループの歴史とビジョンを体感できる展示エリア「Fujikyu Time Travel」を開設し、供用を開始した。新オフィスは2026年4月より稼働を始めており、同日をもって最大の特徴となる展示エリアの運営がスタートした。
同社は本年9月に創業100周年を迎える。今回のリニューアルはその節目に合わせた取り組みで、山梨県富士吉田市に置く本社の内装を1階から3階まで全面的に刷新した。

「100年の歩みを旅するように振り返る」
新オフィスの最大の特徴が、1階フロアに新設された展示エリア「Fujikyu Time Travel」だ。
同社は展示エリアについて、「100年の歩みを旅するように振り返る壁面年表やジェットコースターの実物車両、バスガイドの制服、ヘッドマークコレクションなど、創業以来の運輸・観光の歩みを体系的に紹介する貴重な展示が揃っています」と説明している。
エントランスの床に描かれたレールに沿って社史を学ぶ動線が設けられているほか、創業当時の写真やパンフレットとともに過去・現在・未来を体感できるコーナーも設置された。富士ミネラルウォーターの歴代パッケージデザインの展示もあり、富士山を額縁越しに望むアーチで演出し、ブランドストーリーも体感できるようにした。

バス型会議室、キッズスペースも
1階フロアには展示エリアのほか、複数の多様な空間が設けられた。
カフェスペース「LIBRARY CAFÉ」は、セルフサービスのコーヒーを提供するオープンな空間で、社員・来訪者どちらでも利用できる。カウンターやベンチソファを配置し、打ち合わせから個人作業まで幅広いシーンに対応する。
ライブラリー「FUJIKYU LIBRARY」は、富士急グループの歴史や関連書籍を閲覧できる空間だ。エントランスに面した静かで落ち着いた環境の中で、休憩から個人ワークまで自由に過ごすことができる。
キッズスペース「cafe de bebe」は、授乳室を完備し、子ども連れの社員や来訪者が安心して利用できるよう設計された。「リサとガスパール タウン」の世界観をモチーフにした可愛らしいデザインを採用しており、子どもを見守りながら仕事や打ち合わせ、休憩が可能だ。
会議室はバス車両を模した個性的な設計が目を引く。ワイパーやテールランプに実物を使用し、外側にも本物のバス停やベンチを設置した遊び心あふれる空間となっている。最新のAV機器と遮音設計を採用しており、リモートワークやハイブリッド会議にも対応している。
多目的エリアは、可動式の机や椅子を採用したフレキシブルな空間だ。イベント・講演・ワークショップ・研修など多様な用途に即座に対応でき、カーテンによる間仕切りでセミクローズドな空間としても活用できる。

2・3階はフリーアドレスのワークスペースに
2階・3階フロアはフリーアドレスのワークスペースとして一新した。「めぐるオフィス〜つながる未来〜」をコンセプトに、社員同士の交流促進と働き方の改善を図る。開放的な吹き抜け階段で1階とつながり、富士急行らしい遊び心と交流を促す空間が広がっている。
オフィス全体のゾーニングについて、同社は「1階から3階まで、創業事業である鉄道を起点に富士山の頂きを目指す物語としてゾーニングし、オフィス全体の随所で富士急行らしさを表現しています」と述べている。

地域に開かれた拠点として
同社は新オフィスの位置づけについて、「ただ働く場所ではなく、富士急カルチャーを体感し新たな価値を創出する拠点として位置づけ、従業員エンゲージメントの向上はもちろん、地域に開かれた企業としてもさらなる成長を目指してまいります」としている。
展示エリアは、主に社員および関係者・来訪者向けの利用を想定しているが、特定日を設けて一般への公開も予定している。また、1階のエントランスを中心とした交流スペースは、社員・来訪客・地域の方々が自然に交流できるパブリックリビングとしての役割も担う。打ち合わせや来客対応のほか、社内研修やワークショップなど、社内外を問わず交流の場として活用できる。
富士急行は1926年の創業から100年、富士山麓の自然と共生しながら、レジャー・サービス業、運輸業、不動産業など多様な事業を通じて地域社会とともに歩んできた。株式は東証プライムに上場している。

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