【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 796】番頭なき時代の経営論(3) 青木康弘


 前回コラムでは、競合施設を適正価格・写真の質・口コミの質・予約導線・AIによる総合評価という五つの指標で分析し、感覚論から具体策につなげることの重要性を述べた。今回コラムでは、その分析で見えてきた自館の強みを土台に「うちの宿は何者か」というコンセプトをどう設計するかを取り上げる。

 「あなたの宿のコンセプトは何ですか」と問うと、多くの経営者が少し考えた後、ホームページのキャッチコピーを答える。「心のこもったおもてなし」「非日常の癒やしを」。しかし、そのコピーが宿の実態やお客さまの評価と一致している宿は、どれほどあるだろうか。

 コンセプトと実態の乖離(かいり)は、やがて損益計算書に現れる。閑散期に方向性の合わない団体客を入れる。OTAへの依存度が上がり手数料が増える。単価を上げられないまま人件費だけが膨らむ。この悪循環の根本にあるのは、コンセプトが平凡なキャッチフレーズにとどまっていて、何を磨くか、何をしないかを決める道具として機能していないことだ。

ペイウォール会員向け記事です。

 
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第39回「にっぽんの温泉100選」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2025年度「5つ星の宿」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第39回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング 」(2026年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト50を発表!

2025年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング」(2026年1月12日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒