小松崎氏(写真上)と田川氏
観光経済新聞社は9日、観光業界の有識者を招いたオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第55回配信を行った。イントゥ代表取締役の小松崎ともこ、廣田神社宮司の田川伊吹の2氏が、「マイクロインフルエンサー活用のインバウンド観光PR実践レポート」と題して講演した。
小松崎氏は、日本の観光を支える有望なターゲットとして「訪日リピーター」を挙げ、香港や台湾、タイなど近隣諸国の比率が高いと説明。その獲得手法として、SNSのフォロワー数が1千~5万人規模の「マイクロインフルエンサー」に着目し、在日外国人らを起点に情報発信を促すことで信頼性の高い口コミが広がり、新たな需要創出につながると説明した。
成功事例として、2024年秋の青森―台北線の再開を控えたタイミングで台湾市場を対象に実施したファムツアーを紹介。日本在住のマイクロインフルエンサーを誘致、SNSで情報発信した結果、インスタグラム投稿の累計再生数は95万回を記録した。
訪問先の一つ、廣田神社では、リンゴをあしらった御朱印やお守りなどの授与品、リンゴを浮かべた手水舎といった独自の演出が女性を中心に人気を集め、「酸ヶ湯温泉」に次ぐ反響を得たという。
田川氏は訪日客の旅行先の選び方の変化について、「今は日本人と同じ感覚で訪れ、魅力があれば場所に関係なく足を運ぶ。外国人向けと特別に考えすぎるのではなく、日本人に選ばれる観光地づくりが重要であり、それが結果的にインバウンドにも波及する」と語る。外国人参拝者は授与品の購入意欲も高く、日本人の3~4倍の金額に上るケースもあるという。
「魅力あるコンテンツと設計されたプロモーションの掛け合わせによって、人の動きと拡散が生まれる」と小松崎氏。旅行商品の造成と同じく、地域性やインバウンド視点、SNS発信を踏まえたコンテンツづくりの重要性を強調した。

小松崎氏

田川氏




