一般社団法人宿泊施設関連協会(JARC)は3月6日、「宿泊施設の人材確保の取り組み実態」アンケート調査の結果を発表した。
調査は2026年2月に実施。旅館や各種ホテルを含む宿泊施設113施設が回答した。
宿泊部門・調理・清掃が上位 旅館では調理人材不足が過半数超
全業態の部門別人材不足では、1位が宿泊部門(フロント・ベル)で24%、2位が調理部門で23%、3位が清掃部門で20%だった。
旅館(56施設)に限ると、1位は調理部門が57%と過半数を超え、2位が清掃部門で39.2%、3位が料飲部門(サービス)で37.5%。JARCは「過半数を超える施設で調理人材が足りていないことがわかった」としている。
理想と現実のギャップ 正社員は85.5%の確保にとどまる

理想とする雇用形態と実際の雇用形態の比較では、正社員について理想173に対し実際は148と、85.5%の確保にとどまっていることが明らかになった。
その他の雇用形態でも同様のギャップが確認された。パート・アルバイトは理想117に対し実際124と実際がわずかに上回る一方、派遣・委託(理想37、実際43)、契約社員(理想24、実際38)、外国人・特定技能ビザ(理想21、実際36)、シニア人材(理想13、実際27)、インターンシップ(理想12、実際17)、スポットバイト(理想11、実際16)、外国人・技能実習制度(理想9、実際13)、外国人・留学生アルバイト(理想8、実際10)と、正社員以外の非正規・外国人人材では実際の雇用数が理想を上回るケースが目立った。
調査の背景
JARCは調査実施の背景について、帝国データバンクの2025年10月の調査を引用。「旅館・ホテルの59%が非正規社員不足と回答しており、全51業種中で最も深刻な状況にあることが浮き彫りとなった」と説明している。「現場での業務維持さえ困難な事例が増えつつある」とも述べており、各施設の人材確保への取り組み実態と、雇用形態の理想と現実の隔たりを把握することが今回の調査の目的だった。
回答者の概要
回答施設113件の業態内訳は、旅館が50%(56施設)で最多。以下、フルサービスホテル(地方)が21%(24施設)、宿泊特化型ホテル(都市)が18%(20施設)、宿泊特化型ホテル(地方)が8%(9施設)、フルサービスホテル(都市)が3%(4施設)と続いた。
客室規模別では、200室以上が26%(29施設)で最多。100室以上200室未満が21%(24施設)、50室以上100室未満が20%(23施設)、20室以上50室未満が19%(21施設)、20室未満が14%(16施設)だった。
調査概要
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調査名:「宿泊施設の人材確保の取り組み実態」アンケート調査
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発表日:2026年3月6日
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実施時期:2026年2月
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実施主体:一般社団法人宿泊施設関連協会(JARC)
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有効回答数:113施設(複数回答含む)




