「眠らない台湾」24時間の魅力を訴求 台湾観光庁がオークラ東京で旅行会社向けセミナー商談会


 台湾観光庁・台湾観光協会は4月13日、オークラ東京で旅行会社を対象とした「台湾観光セミナー商談会」を実施した。台湾から来日した代表団の32団体(ホテル、旅行会社、MICE関係など)が台湾観光の最新動向や観光・MICE誘致プログラムなどを紹介した。

訪台日本人は約148万人、外国旅客市場でトップシェア

 台湾観光庁の統計によると、2025年に日本から台湾を訪れた旅行者は約148万人(2024年比+12.4%、16万人増)に達し、訪台外国旅客市場で継続してトップシェアを誇る。市場全体のシェアは17.3%で、2位の香港(14.0%)、3位の韓国(11.9%)を上回る。

 リピート率は約49%。訪台日本人の内訳を見ると、目的別では観光が77%、性別では女性が51%とやや多い。世代別では50代と60代以上がそれぞれ21%と高く、20代(19%)も存在感を示す。

 成長率で注目されるのは若年女性層だ。女性13〜19歳が前年比+20%、女性20〜39歳が同+15%と高い伸びを記録。女性20〜29歳は全体で最大シェアとなる構成比11%を占める。台湾観光庁は「プロモーション戦略が功を奏し、若年層の間で台湾の『非日常感』と『ライフスタイル』が最も大きな共感を得ている」と説明する。

 一方、2026年第1四半期(1〜3月)の訪台日本人は36万人で、前年比マイナス2%(初報)となっている。

修学旅行で台湾が海外目的地1位に

 教育旅行分野でも台湾の存在感が増している。2024年、台湾は修学旅行の海外目的地で第1位となり、全体シェアの17.9%を占めた。2023年の第3位から一気に順位を上げた。2024年の修学旅行人数は30,567人に達し、前年比57%増を記録している。

 台湾観光庁の資料によると、20年をかけて海外教育旅行市場のシェアの約4分の1を台湾が占有するに至った。海外修学旅行全体の実施校数に占める台湾渡航校の割合は25%強となっている。

「眠らない台湾」をコンセプトに需要喚起

 今回のプロモーションのコンセプトは「朝から深夜まで、北から南まで、楽しめる24時間の旅=眠らない台湾」だ。

 オンライン旅行サイトのExpediaが3月に発表したデータによると、今年のゴールデンウィークの海外旅行検索数は前年比154%増と大きく伸長。なかでも高雄、台南、新北は「コストパフォーマンスの高い旅行先」として注目を集めているという。

台湾観光アンバサダーに妻夫木聡さん

 現在、台湾観光アンバサダーを務めるのは俳優の妻夫木聡さん。台湾観光庁のプロモーション「最愛台湾紀行」に出演し、龍虎塔、フルーツかき氷、三鳳中街、奇美博物館など台湾各地の魅力を発信している。2026年9月25日まで使用可能なプロモーション素材は、旅行店舗での台湾観光広報や社員向けの販促活動に活用できるとしている。

航空アクセスは週273便、桃園空港に第3ターミナル

 東京から台湾各空港への航空状況(2026年4月3日現在)は次の通りだ。

  • 羽田→松山:56便/週

  • 成田→桃園:167便/週

  • 成田→台中:4便/週

  • 成田→高雄:46便/週

  • 合計:273便/週(平均約40便/日)

 インフラ面では、桃園国際空港の第3ターミナル北コンコースが2025年12月にソフトオープン。スターバックスや興波咖啡など飲食施設、台湾みやげショップなどが入居している。

 交通の利便性についても紹介があった。台湾高速鉄道(台湾新幹線)は台北から南部まで最速96分で結ぶ。車両については日本からN700S型を新規発注し、新車両144両を2026年8月に台湾へ搬入、2027年下期運行予定だ。また、台湾鉄道には日立製EMU3000型が2021年から順次600両導入されている。

各地の観光素材を紹介

 セミナーでは台湾南部、中部など各エリアの観光素材も紹介された。

 高雄は南部最大の都市・港町。アジア最長とされる港湾地区の旋回橋が注目スポットだ。

 台南は女子旅に人気の古都として訴求。赤崁楼、林百貨、井仔腳瓦盤塩田、奇美博物館、マングローブトンネルなどが代表的な観光地として挙げられた。

 嘉義は自然と歴史が織りなす街として紹介。阿里山林業鉄道、北門駅、故宮博物院南院(2026年3月5日〜6月7日に「翠玉白菜」を展示)、檜ビレッジ(檜意生活村)、台湾マジョリカタイル博物館などが見どころだ。

 台中はセンスが光る街として台中国家歌劇院(台中オペラハウス)、日月潭、高美湿地、宮原眼科、聚奎居などを紹介。

 台北周辺では、2025年7月31日にオープンした国立鉄道博物館(歴史ある台湾鉄道車両工場跡をリニューアル)や、2020年オープンの鉄道部パーク(国立台湾博物館・北門館)も新たな観光スポットとして取り上げられた。

 新北市では、2026年開業予定の新北MRT三鶯線が台北MRTの駅と接続し、三峽老街・鶯歌などを結ぶ。また、淡水では淡江大橋が2026年5月開通予定。台湾各地の老街(オールドストリート)も観光資源として紹介された。

 台北市木柵エリアでは、台北市立動物園(約350種、2500匹の動物を飼育)と木柵茶園・猫空の組み合わせを提案。

2025年は訪台外国旅客全体で857万人、南部方面が好調

 訪台外国旅客全体では2025年に857万人(前年比+9.1%)を記録。なかでも台湾南部方面への外国旅客が2025年に前年比23%増と好調だった。

 一方、訪日台湾旅客は2025年に673万人と過去最多を更新している。

2026年注目イベント・祭事

 2026年に予定される主な観光イベントは次の通り。

 台湾ランタンフェスティバル(台湾燈会)2026は2027年に向け苗栗(高速鉄道苗栗駅周辺を予定)での開催が予定されているが、2026年は嘉義で開催した実績を紹介。来場者数は約1360万人、経済効果は316億台湾ドル(約1500億円)に上った。開催期間は3月3日〜15日の13日間。

 澎湖国際海上花火フェスティバルは2026年5月4日〜8月25日(5/4〜6/25は毎週月・木、6/30〜8/25は毎週火)、会場は馬公市観音亭園区にて開催される。

 野柳石光〜野柳ライトアッププレミアナイトは台湾観光庁と日本旅行業協会(JATA)が連携した特別観光イベントとして2026年6月27日18時から開催。野柳ジオパーク(地質公園)が舞台となる。正式開幕は6月28日〜7月12日。ツアー参加者は入場無料となるほか、プレミアツアー参加記念プレゼント、歓迎セレモニー、入場限定開放、地元特産品ブースなどの各種特典が用意されている。同イベントはMUSEクリエイティブアワード、タイタン・イノベーションアワード、ドイツデザイン評議会ドイツデザインアワード、パリ・デザインアワード、アジア・デザインアワード、ロンドン・デザインアワードなど国際的なデザイン賞を複数受賞している。

 そのほかのイベントとしては、元宵節(旧正月15日)ランタンフェス(3月3日)、端午節(6月19日〜21日連休)、アミ族連合豊年祭・花蓮(7〜8月)、台東国際熱気球カーニバル(7〜8月)、澎湖国際海上花火フェス(5月4日〜8月25日)、中秋節(9月25〜28日連休)、日月潭音楽花火フェス(10〜11月)、台北マラソン、新北市ハッピークリスマスフェス、台北101年末カウントダウン花火などが紹介された。

入境オンライン登録の案内

 台湾観光庁は、台湾入境オンライン登録(TWAC)の案内も行った。登録サイト(https://twac.immigration.gov.tw/)にて出発の3日前から手続きが可能。日本旅券での台湾観光は90日以内ノービザで滞在でき、パスポートの残存有効期間は滞在日数以上が必要だ。グループ登録は16名まで受け付けており、Excelフォームでの登録も可能となっている。

JATAとの連携で「世界遺産級 台湾30選」

 日本旅行業協会(JATA)と台湾観光庁が連携して選定した「世界遺産級 台湾30選」も紹介された。台中高美湿地、花蓮タロコ峡谷、台南烏山頭ダム、南投日月潭、屏東最南端/墾丁、台北国立故宮博物院、嘉義・阿里山林業鉄路、新北九份エリア、澎湖諸島自然文化、金門島、台東・蘭嶼自然文化など30か所が選定されている。

鉄道観光交流事業でも日台連携

 台湾観光庁と台湾観光協会は、日本の鉄道事業者との観光交流事業も展開している。2025年10月には関東地方の私鉄(かんとうみんてつ)スタンプラリー(第15回)と連携し台湾ステージを新設。地方民鉄フォトコンテストにも台湾賞を新設した。また同年10月には京浜急行電鉄との観光友好交流として特別ラッピング電車を運行した。

MICE誘致でも台湾をアピール

 今回の商談会ではMICE(会議・報奨旅行・国際会議・展示会)分野の誘致促進も図られた。台湾貿易センターの資料によると、台湾では年間700件以上の国際ビジネスイベントが開催され、年間国際ビジネスイベント参加者数は32万人超、経済効果は51億米ドル超に上る。

 主要MICE会場としては、台北世界貿易センター、台北国際会議センター、台北南港第1・第2展示ホール、高雄展示ホール(KEC)、メッセ桃園、台中国際会議展示センター(TICEC)、台南国際会議中心(ICC Tainan)などが挙げられた。

 台湾は2024年世界民主主義指数で世界12位・アジア1位、IMD世界デジタル競争力ランキング2025で世界10位・アジア太平洋地域3位、IMD世界競争力年鑑2025で世界6位・アジア太平洋地域3位、2025年経済自由度指数で184か国中4位・アジア太平洋地域2位(過去最高)と、国際的な競争力・信頼性の高さもPRされた。

商談会と並行してB to C向け「台遊館」も開催

 一般向けイベント「第5回台遊館 in 東京」は4月11〜12日の2日間、東京・秋葉原のAkiba Squareにて開催された。台湾観光代表団に加え、日本の主要旅行会社、チャイナエアライン、エバー航空、スターラックス航空、タイガーエア台湾などが参画し、総勢40を超えるブースで最新の観光情報や特選企画を発信。

 会場では台湾タロコ族「マリバリ文化芸術団」によるライブステージ、台湾朝食でお馴染みの蛋餅(ダンピン)のミニチュア作り、茶香体験などを実施。山海豆花、台虎精釀などの飲食・物販ブースも設けられた。鉄道系YouTuberやバーテンダーらによる特別トークショー(全4回)も行われ、台湾周遊鉄道の旅、茶酒文化、女子旅など多様なテーマを紹介した。

 台湾観光庁(交通部観光署)の公式サイト(日本語):http://jp.taiwan.net.tw/

 台湾観光庁・台湾観光協会東京事務所「いくたび、ふたたび台湾」:https://go-taiwan.net/ikutabi/

 
 
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