台湾観光庁・台湾観光協会は4月11、12日の2日間、東京・秋葉原で観光PRイベント「2026台遊館in東京」を開いた。ホテルや旅行会社など台湾から来日した台湾観光代表団、日本の旅行会社8社、台湾グルメや雑貨の販売事業者7社などが出展した。一般公開に先立って開かれた開幕式では、台湾観光庁・台湾観光協会東京事務所所長の王紹旬氏と台北駐日経済文化代表処副代表(台湾代表処副大使)の周学佑氏が登壇し、あいさつした。
「朝から深夜まで、北から南まで」24時間コンセプト
会場はアキバ・スクエア(秋葉原UDX 2F)。イベントのテーマは「24時間楽しめる台湾(台灣不打烊)」で、早朝から深夜まで台湾の魅力を五感で体験できる観光プログラムとして展開された。
台湾観光庁の統計によると、2025年に日本から台湾を訪れた旅行者は約150万人に達し、台湾を訪れる外国旅客市場で継続してトップシェアを誇る。同庁は日本のゴールデンウィークおよび夏の旅行需要を見据え、台湾観光協会と連携し、「眠らない台湾」をコンセプトにした観光プロモーションを展開した。
台湾からは旅行業・宿泊業・関連団体など34団体・計45名で構成した観光代表団が来日。台湾の旅行会社や多数のホテルに加え、エバー航空、チャイナエアライン、スターラックス航空、タイガーエア台湾の4航空会社も参画し、総勢40を超えるブースで最新の観光情報や特選企画を発信した。
王所長「台北以外の南部・中部へ」

台湾観光庁・台湾観光協会東京事務所所長の王紹旬氏
開幕式で王紹旬所長は次のように述べた。「いま日本からのお客様の90%は台北のみを訪れています。次に台湾いらっしゃっる際には、台湾の南部や中部も訪れていただけるように台湾観光の魅力をPRしていきたい」。
東京・成田と台湾の松山空港を結ぶ便は1日平均40便、週に約270便が運航されている。台中線の就航開始や高雄便の利便性向上に加え、熊本と台南を結ぶ便も新たに就航したことを紹介し、「台湾と日本を結ぶ航空便は非常に多い。ぜひ皆さんもその便利さを活用して台湾にいらっしゃってください」と呼びかけた。
地方との交流についても言及。「地方と台湾の交流も深い。農業などいろいろな分野の交流が深い。地方の自治体や各地の空港振興の協議会などと力を合わせて一緒にPRしていく」と語った。現在、台湾から日本の地方への直行便が就航する都市は23都市以上に上る。
インフルエンサーとの連携も強化しており、「鉄道やグルメだけでなく、文化も含め、台湾と日本の鉄道のゆかりも深い。台湾の鉄道は一周回りができる。そういう円の形のように、末長く日本とつながりたい」と語った。
6月27日には、台湾観光庁が日本旅行業協会(JATA)および旅行会社と連携し、台湾北部の野柳ジオパークで開催される「野柳石光 夜訪女王」の先行企画として、特別観光イベント「野柳石光~ライトアッププレミアナイト」を実施する予定だ。
4月13日には東京都内で旅行会社を対象にした「台湾観光商談会」も開催。併催するセミナーでは最新の観光資源やインセンティブ制度を紹介し、訪台促進のビジネスチャンス創出を図った。
副代表「旅行すれば次のページへ」

台北駐日経済文化代表処副代表(台湾代表処副大使)の周学佑氏
周学佑副代表は日本語と中国語の両言語で登壇し、台日関係の良好さを強調した。「台湾と日本の間には共通の価値観があり、国民の感情も非常に良好です。特に、どちらかが大変な時にはいつも互いに助け合っています」と述べた。
また、世論調査で台湾と日本が互いに「一番好きな国」「旅行に行きたい国」として高い評価を得ていることにも触れた。「人生は一冊の本のようなものだと思います。旅行すれば次のページに行けます。ぜひ皆様、時間があれば台湾に遊びに来てください」と語り、台湾の美しい自然環境、美味しい食べ物、人々の心の温かさをアピールした。
タロコ族の舞台や多彩な体験プログラム
会場では台湾タロコ族の「マリバリ文化芸術団」が両日3回ずつライブステージを披露。先住民族の伝統楽器と現代舞踊を融合させた独自の舞台を展開した。映画「セデック・バレ」主題歌の「阿飛」を迎え、台湾の土地が育んだ記憶を奏でた。
トークショーは全4回実施。4月11日には、「aruco台湾」ガイドブック編集者の阿多静香さんが「24時間楽しめる台湾の魅力」を語ったほか、日本を代表するバーテンダーでミクソロジストの南雲主于三氏が「台湾の夜を楽しむBAR巡りの旅」をテーマに登壇した。4月12日には台遊館の司会でもある川島葵さんが高雄・嘉義の旅を語り、鉄道系YouTuberのひろきさんが「台湾24時間 鉄路の旅」をテーマに鉄道旅の魅力を紹介した。
ワークショップも充実。台湾の定番朝食「蛋餅(ダンピン)」を粘土でミニチュア化する「粘土ミニチュアフード」体験や、6種の茶葉の香りを楽しめる「台湾茶香」体験(各回16名・事前予約制)を実施した。
デジタルスタンプラリー「台湾早餐デジタルスタンプラリー」では、スマートフォンで出展ブースのQRコードを読み込むと台湾朝食をモチーフにしたスタンプが獲得でき、9個集めると台湾関連グッズが当たる抽選に参加できる仕組みを導入。来場者にブースを回遊させる工夫も施した。
AIで体の動きを識別する「台湾テクノロジー体験」も設置。朝・昼・晩・深夜とランダムに表示されるシーンの動作を真似して、体全体で台湾の24時間を体感できるゲームコンテンツとして提供された。
飲食・物販エリアでは、黒工号(台湾仙草専門店)、山海豆花、Happy Lemon、點水樓、TAIHU BREWING(台虎精釀)、誠品生活日本橋、想創Taiwanなど7社が出展。現地の雰囲気を再現した台湾グルメや雑貨が集結した。
修学旅行・青少年交流を重視
若い世代の交流についても重点が置かれた。王所長は「学生と若い世帯の交流は非常に大事。今年、新しい修学旅行の学生用と先生用のパンフレットも作った。台湾の経済・貿易・歴史・文化だけでなく、今の若者が好きなトレンドも紹介している」と述べた。
修学旅行を通じた若い世代の交流について、「若い時の交流があれば、大学生になってから必ず個人旅行で台湾に行く。種のように若い者の心から成長して、これからの観光交流に協力できる」と話した。
周副代表も「青少年交流と子どもたちの修学旅行は本当に大切なことだ」と同調。台湾の大学が日本の優秀な高校生を対象に奨学金を提供する取り組みも紹介した。「台湾の大学が日本の高校生に奨学金を提供し、半導体関連の学科を開設。卒業後に合格すれば直接台湾の半導体会社に就職できる」と語り、日本側に情報発信を呼びかけた。
オンライン旅行サイトExpediaが3月に発表したデータによると、今年のゴールデンウィークの海外旅行検索数は前年比154%増と大きく伸長。中でも高雄、台南、新北は「コストパフォーマンスの高い旅行先」として注目を集めている。





