【交通トレンド分析329】羽田―伊丹線、ANAは毎時00分発、JALは毎時30分発に変化が 鳥海高太朗


鳥海氏

 ANAとJALが運航している羽田―伊丹線は、東京と大阪という日本の二大都市を結ぶ国内線の幹線路線の中でも中心的な役割を果たし、長年にわたり高い利便性を維持してきた。その象徴とも言えるのが、ANAは毎時00分発、JALは毎時30分発という分かりやすいダイヤ構成であった。利用者にとっては「時刻を覚えやすい」という大きなメリットがあり、ビジネス需要を中心に安定した支持を集めてきた。

 しかし、2026年夏ダイヤでは、この「分かりやすさ」に変化が見え始めている。特にANAのダイヤにおいて、その傾向が顕著だ。これまで羽田発・伊丹発ともに朝7時から夜19時ごろまでほぼ全便が00分発で統一されていたが、8時台の便が8時15分発に変更されたほか、14時台の便も14時50分発へとシフトするなど、時間のばらつきが出てきた。

 さらに変化が大きいのが伊丹発羽田行き。夕方の時間帯では、従来16時発だった便が15時40分発に、17時台が16時40分発に、18時台が17時45分発に変更されるなど、これまでの00分発という枠組みが崩れつつある。これにより、利用者はこれまでの感覚で予約しようとすると、時間変更に戸惑う可能性もあるため、事前の確認がこれまで以上に重要となる。

 一方のJALも全く変化がないわけではない。例えば羽田発10時台の便が10時45分発になるなど、一部で時刻が変わっているほか、伊丹発についても、30分発だけでなく25分発や35分発、40分発といったように、細かな時間設定が混在するようになってきた。

 こうしたダイヤの変化と並行して、機材運用にも変化が見られる。特にANAでは従来はボーイング777や787といった大型機が中心だったが、近年はボーイング737やエアバスA321といった中型機の投入が増加している。小型機については以前は限られた便だったが、3月末からの夏ダイヤ以降は小型機運航の便が増えている。

 こうした変化があっても、羽田―伊丹線の根幹的な利便性が揺らぐわけではなく、ANAとJALを合わせれば、現在でもおおむね30分間隔で便が設定され、1時間に2本という高頻度運航は維持されている。ビジネスパーソンにとっては引き続き使い勝手の良い路線であることは変わりない。利用者側も「00分・30分」という固定観念から少し離れ、最新の時刻表をANAやJALのホームページから確認する習慣が求められる。

 ただ心配されるのは、中東問題によるジェット燃料の価格で将来的に航空券が値上げする可能性があり、今後新幹線との価格差がどうなるかという懸念もあるなど不安定予想もある。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 
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