富山県は14日、能登半島地震による被害からの復旧工事の必要から延期されていた、「黒部宇奈月キャニオンルート」を使った旅行商品の造成開始を発表した。10月の始動を目指しての動き。ツアー開始日等は7月上旬の発表を予定する。
黒部宇奈月キャニオンルートは、関西電力などが黒部川第四発電所建設時に整備した工事用ルートで、黒部峡谷鉄道欅平駅と上流の黒部ダムを結ぶ約18キロ区間を指す。2018年に関西電力と富山県が結んだ協定により一般開放・旅行商品化を予定する。
同ルートは24年6月30日からの一般開放、旅行商品販売開始に向け、同県や周辺自治体などが準備、PR活動を行っていたが、同年元日に発生した能登半島地震で、黒部峡谷鉄道の釣鐘橋などに落石被害が発生。復旧工事等の必要から、一般開放・旅行商品化の開始時期、販売開始日ともに延期となっていた。
ツアー開始日と旅行商品の販売開始日は、黒部峡谷鉄道の全線開通時期の見通しが公表される7月上旬に合わせて発表する予定。
旅行商品は1泊2日で、宇奈月温泉や大町温泉郷に前泊する基本コース4コースを設定。初年度は約2700人分を限定販売する。全行程とも専門ガイドが同行、事前学習会が付く。富山駅周辺に前泊するBコースでは、富山地方鉄道立山線観光列車を組み込む。旅行商品の販売は、全国の旅行会社が、基本コース単体に加え、前後泊や周辺観光を組み合わせた旅行商品をそれぞれ販売。
発表を受け、宇奈月温泉旅館協同組合の濱田政利理事長(延楽社長)は「これから雨の季節を迎えることから予断は許さないが、地震の風評被害等で客足がなかなか戻らない中、待ちわびた明るいニュースだ」と話し、今後の旅行需要喚起への期待を示した。





