温泉の恵みに感謝、二名泉(草津温泉・下呂温泉)で祭り


1日行われた女神による「分湯の儀」(草津温泉)

草津温泉、山本一太知事駆け付け

 群馬県草津町の夏を彩る「草津温泉感謝祭」(主催・草津町、草津温泉観光協会)が1、2日、温泉のシンボル「湯畑」周辺で開催された。2日夕には湯畑側の旅館、一井で山本一太知事、関係市町村の首長、JR東日本、旅行業者らを招いた懇親会が開かれ、親交を深めた。

 感謝祭は土用の丑の日、丑の刻(午前2時)に入浴すると1年中無病息災でいられるという言い伝えにより、温泉の恵みに感謝する意味で始まった「丑湯祭」が起源。今回で74回目となる。

 1日夕、第74代温泉女神の中沢ちひろさん(25)が降臨、巫女とともに「源泉お汲み合わせの儀」や「分湯の儀」などを行った。翌日、町内の主要浴場に献湯。全ての儀式を終えた女神や巫女らが昇天する「女神昇天」では、眼前で繰り広げられる荘厳な儀式に観光客が大きな拍手を送っていた。
懇親会には招待者を含め、100人を超える人が参加。主催者を代表して市川薫観光協会会長、黒岩信忠町長があいさつした。

 市川会長は感謝祭の歴史を振り返るとともに、「(観光経済新聞社主催の)『にっぽんの温泉100選』で16年連続日本一に選ばれているのは先人、そしてここにいる皆さんのおかげだ。次世代につなげるよう、これからも頑張りたい」と述べた。黒岩町長は「本白根山の噴火などで観光客の入り込みは落ち込んだが、全員野球で難局を乗り越え、客足は回復した」と強調。

 7月21日の群馬県知事選で初当選した山本知事は草津町の出身。公務多忙の中、感謝祭に駆け付けた。群馬の知名度アップに全力で取り組む考えを示すとともに、「北関東3県(群馬、栃木、茨城)で連携し、観光戦略を進めたい」と力強く語った。

 また、JR東日本の木村法雄執行役員高崎支社長は、来年春の群馬デスティネーションキャンペーン(DC)の成功に向けた意気込みを語った。

 観光協会によると、感謝祭2日間の入り込み客数は約1万4千人だった。

1日行われた女神による「分湯の儀」(草津温泉)

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下呂温泉、4日間で8万人参加

 岐阜県下呂市の下呂温泉街で、毎年恒例の「下呂温泉まつり」が1~4日の4日間にわたって開催された。初日の「子どもみこし」、「龍神火まつり」に始まり、「湯の華みこしパレード」や「温泉感謝祭(万里集九祭・林羅山祭)」などのイベントが繰り広げられ、期間中、約8万人の観光客らが訪れた。

 3日には、まつりのメインとなる温泉感謝祭を執行。今回で72回目となった感謝祭では、温泉への感謝と下呂温泉の繁栄を関係者一同が祈った。参進行列はJR下呂駅を出発後、万里集九像や林羅山像のある白鷺橋、下呂温泉神社を通過し、感謝祭が行われる温泉寺までの真夏の温泉街を、芸妓や羅山、山伏、白鷺に扮した関係者が練り歩いた。

 夜には下呂温泉街の中心を流れる飛騨川河川敷で、約1万3千発の花火が見どころの花火ミュージカルを開催。コンピューターを駆使し、音楽のリズムに合わせて打ち上げられる花火を多くの観客が見物した。

 4日には、歌塚供養祭のほか、7月20日から8月24日まで開催中のサマーフェスティバル特別講演を実施。地元屋台の出店や、ダンスグループなどによるイベントが行われた。

参進行列に参加する下呂温泉の関係者(JR下呂駅前)

 
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