世界最大ホテルチェーンの戦略 マリオット・インターナショナル アジア太平洋プレジデント ラジーブ・メノン氏に聞く


マリオット・インターナショナル アジア太平洋プレジデント ラジーブ・メノン氏

日本の魅力を世界に紹介 47都道府県での展開目指す

 ――マリオット・インターナショナルの概要は。

 「世界139の国と地域で、8800軒以上のホテルを展開している。ホテルブランドは30以上。カテゴリー別に言うと、ラグジュアリーでは『エディション』『リッツカールトン』『セントレジス』『Wホテルズ』『JWマリオット』、プレミアムでは『マリオット』『シェラトン』『ウェスティン』『メリディアン』、セレクトでは『コートヤード』『アロフト』『モクシー』、ロンガーステイズでは『レジデンス・イン』『マリオット・エグゼクティブ・アパートメンツ』などがある。ロイヤリティプログラム『マリオット・ボンヴォイ』の会員は世界で2億人以上いる」

 ――4月17日に日本のHMIホテルグループと戦略的パートナーシップを締結した。

 「HMIホテルグループが全国23都道府県で展開する44軒のホテル・旅館のうち浜松、京都、神戸、沖縄の4軒をマリオットホテルに、神戸、小倉、北九州の3軒をコートヤード・バイ・マリオットにそれぞれリブランドする。7ホテル、合計2200室のリブランドは、マリオット・インターナショナルが日本で締結した単一の契約としては最大規模のプロジェクトだ。各ホテルでは営業を続けながらリノベーション工事を行い、2025年秋から26年に順次開業する。世界の旅慣れた旅行者に愛されるマリオットのグローバルスタンダードを、これまでの大都市圏だけでなく地方部にも広げることで、世界からインバウンドを誘客する」

 ――マリオット・ボンヴォイの日本人会員数は。

 「国別の会員数は開示していないが、世界で2億人以上の会員がおり、2019年以降のAPECにおける会員数は50%増と急増した。またJAL・ANAとのポイント交換プログラム、楽天とのポイント交換プログラムも行っており、数多くの日本人旅行者にご利用いただいている。マリオット・ボンヴォイは今年2月に5年目を迎えた。この5年間で単なるホテルロイヤリティプログラムから包括的なマリオットエコシステムへと進化してきた。私たちはこのエコシステムにさらなる投資を続け、会員の皆さまに対してホテル滞在以上の特典、忘れられない旅と新しい価値を提供していく」

 「先ほどAPEC会員数が19年以降に50%以上増加したと申し上げたが、23年のポイント獲得数は前年比で40%増加し、同期間のポイント交換は55%以上増加した。会員数と特典利用の増加はマリオット・ボンヴォイのアプリの利用増につながっている。APECにおけるデジタルチャンネル経由での会員登録は25%以上増加。23年のモバイルアプリのダウンロード数とアクティブユーザー数は、パンデミック前の水準の2倍以上になった」

 ――マリオット・インターナショナルは4月15日にメンバーシッププログラム「クラブマリオット・ジャパン」を日本で開始したと発表した。マリオット・ボンヴォイとの違いは何か。

 「マリオット・ボンヴォイはロイヤリティプログラム、クラブマリオットはメンバーシッププログラムだ。クラブマリオットは約20年前にインドで開始し、その後タイ、インドネシアと徐々に広げてきた。日本とアジア太平洋地域のホテル、レストラン、バー、スパで会員特典を提供する。対象となるのは14カ国にある19ブランド・330軒以上の参加ホテルだ」

 ――日本におけるマリオット・インターナショナルの現況は。

 「27都道府県で20ブランド、95ホテルを展開している。今後、1県1マリオット以上を目指して、47都道府県に広げていきたいと考えている。日本中のあらゆる場所に魅力が存在する。これらを世界中の人々にぜひ見ていただきたい」

 ――中国を除いたアジア太平洋地域での展開は。

 「22の国と地域で24ブランド、570軒、13万2千室を展開している」

 「S&Pが1月に発表した経済見通しによれば、回復と成長のシグナルは引き続き上昇傾向にあり、APECにおける観光経済の見通しは引き続き堅調だ。APECの地域内需要は61%に達している。また19年比で、APECにおける航空座席数の回復は100%、レジャー消費は30%増、観光客数は16%増となっている」

Rajeev Menon マリオット・インターナショナルで22年以上のキャリアを積み、現在はアジア太平洋(中国を除く)プレジデントとして、アジア太平洋地域の21の国と地域で560以上のホテル&リゾートの全体業務を統括。米国ASEANビジネス協議会理事、シンガポール政府観光局理事、シンガポールホテル協会理事。
【聞き手・江口英一】

 
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