【観光経済新聞チャンネル】リトリート開発「最大の資源は人」 ネイチャーセラピスト豊島氏が講演


豊島氏

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 観光経済新聞社は21日、観光業界の有識者を招いたオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第57回配信を行った。ホリスティックサポート代表でネイチャーセラピストの豊島大輝氏が、「宿泊事業者のための、新・地域資源を活用した持続可能なリトリート開発」と題して講演した。

 豊島氏は、宿泊施設におけるリトリート導入やウェルネス事業のプロデュースを手掛けるなど、25年以上にわたりリトリートの現場で活動している。

 まず、リトリートを「人がヒトに戻る旅」と表現した上で、地域資源の分類について独自の視点を示した。観光庁の観光資源分類コードに基づく一般的な6分類に対し、豊島氏は独自の分類(1)自然資源(2)人的資源(3)文化資源(4)廃物資源(5)外部資源(6)未活資源―を提示。「手を伸ばせば今すぐ活用できる地域資源を生かすことが重要」と述べ、借り入れや補助金に頼らない現場起点の開発の必要性を訴えた。

 このうち、豊島氏は(2)の人的資源が最も重要だと強調。「最大の資源は、価値を提供している地域の人」と述べ、農家民宿であれば農家、ヨガであればインストラクターなど、本来の価値提供者を主役に据える重要性を説いた。その上で、「インフルエンサーマーケティングは、出演者を主役にしてしまうことで、本来の価値提供者が埋没する可能性がある」と注意を促した。

 自身が手掛けた宿泊施設のプロデュース事例として、温泉旅館の旧館を廃墟旅館としてロケを誘致し、コロナ禍でも黒字化につなげた事例(廃物資源)や、ホテルで未活用だった屋上をヨガや星空観察のプログラム実施場へ転換した事例(未活資源)などを挙げた。

 最後に、「リトリートは特別な場所へ行くことではなく、いつもの場所を特別な場へ変えていくこと」と強調。屋上や中庭、裏山など施設内の未活用スペースにも活用の可能性があるとし、「まずは館内や地域を見渡してほしい。活用できる糸口が見つかるかもしれない」とアドバイスした。

 次回は6月18日午後1時から、福井県あわら温泉の旅館、グランディア芳泉常務取締役の山口高澄氏を招き、「地方旅館の逆転戦略SNS総フォロワー11万人の若旦那が語る『選ばれる旅館』のつくり方」をテーマに講演する。締め切りは同月17日午後5時。申し込みフォームから受け付けている。

豊島氏

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