リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関のじゃらんリサーチセンター(JRC)は7月28日、「観光振興セミナー2023(東京会場)」を東京・丸の内のリクルート本社内セミナールームで開いた。
同セミナーのリアル開催は4年ぶり。東京会場を皮切りに全国6会場で開催。自治体、観光振興関係者を対象に、全国のエリア別旅行実態について、国内編とインバウンド編に分けて解説する。
東京会場には200人が参加。東北、関東、甲信越エリアを紹介した。
JRCの沢登次彦センター長は「じゃらん宿泊旅行調査2023」の詳細な分析データを公開して解説。コロナによって起こった変化について「市場全体の旅行回数は増加した。コロナ禍中の割引施策などの効果も考えられるため、旅行回数の増減や旅行実施率の推移は今後も注視が必要だが、この3年間は旅行好きの人たちが支えたマーケットだった」と述べた。その上で「ヤング層の戻りは早いが、シニア層の戻りが遅い。もともと旅行回数が多かったシニア層の戻りの遅さは気になるポイント。今後、旅行離れが起きないよう特別な施策が必要かもしれない」と指摘した。
宿泊旅行先については「関西、九州の戻りが早く、東日本が遅い傾向が出ており、データ上は西高東低となっている」と話した。旅行に行かなかった理由を聞いたアンケート結果も紹介。「『旅行に興味がなかった』と回答した人の割合が増加、特にヤング層が高めだった。ヤング男性の二極化が進んでいる」と分析した。
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