運輸機関の年末年始、悪天候で利用低調


 08〜09年の年末年始(12月26日〜1月4日)の各運輸機関の利用状況がまとまった。空路、鉄道とも12月末の悪天候が影響した路線が多く、前年の利用状況を割り込んだところが目立った。悪天候に加えシステムトラブルなどから運休やダイヤ乱れが相次いだJRは多くの路線が前年割れした。一方、ガソリン価格の落ち着きなどから、高速道の利用台数は前年よりも増加した。

■航空
 国内航空路線では、JALグループの総旅客数が118万5948人で前年同期比1.9%減だった。方面別では、関西方面が同6.1%増だった以外は軒並み前年を割り込んだ。北海道方面は同4.6%減、沖縄方面は同4.3%減だった。

 ANAは総旅客数が同6.8%減の118万802人。方面別では、沖縄方面(同1.0%減)、関西方面(同0.1%増)がほぼ横ばいだったほかは、前年実績を5%以上割りこんだ。特に北海道方面(同11.8%減)、東北・北陸方面(同10.4%減)が低調だった。

 スカイマークの総旅客数同9万2804人で、前年同期比15.9%減だった。昨年は運行のなかった羽田〜旭川線、福岡〜那覇線の利用者およそ8千500人が増えたものの、全体では前年を大きく割り込んだ。羽田〜神戸線の提供座席の減少(同48.2%減)も影響したと見られる。

 エア・ドゥの総旅客数は前年同期比3.2%増の5万3039人だった。札幌〜仙台線がANAとの共同運航で始まったことが運輸実績を引き上げた。東京と北海道各地を結ぶ各路線は、同25.6%減となった女満別線をはじめ札幌、旭川、函館各路線とも低調で、前年を5〜10%割り込んだ。

 スカイネットアジアの総旅客数は、前年同期比9.4%増の3万4596人。スターフライヤーは同10.9%減の2万9468人だった。

■JR
JRのうち新幹線の利用実績は、JR東海が330万3千人と前年並みだったほかは、JR東日本が前年同期比3%減(利用人数は非公表)、JR西日本が同2%減の153万人、JR九州が同4%減の10万4千人と各社前年実績を割り込んだ会社が目立った。

 在来線特急・急行では、JR北海道が、前年同期比1%増の40万800人と前年を若干上回ったものの、JR東日本が同5%減、JR東海が同9%減の21万8千人、JR西日本が同6%減の93万人。JR九州(特急のみ)は、同3%減の55万2千人。JR四国の瀬戸大橋線は、同4%減の27万9千人だった。JR東日本の新幹線、在来線特急、急行の利用者は、同3%減の423万5千人。

 期間中、JR北海道では12月26日の悪天候などにより前年比224本増の240本が運休。JR東日本では12月29日のシステムトラブルで運休した112本を含め、悪天候などで期間中174本の新幹線が運休し、輸送人員数に影響した。

 このほか、前年割れの要因としてJR西日本は「年始の期間が短かったことで、利用日が集中したため」としている。

 新幹線や特急などの長距離移動は低調だったものの、首都圏近郊の輸送実績は好調だった。東京ディズニーリゾートの最寄り駅である舞浜駅の降車人員は、前年同期比10%増の57万8千人と2ケタ増。イベントが開催された東京・水道橋、千葉・海浜幕張の各駅も近距離きっぷの発売が前年実績を2割以上超えた。

■高速道路
 主要高速道路3社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本)によると、12月24日〜1月4日の高速道路の利用状況は、主要9高速道計で385万1900台、前年同期比3.9%増となった。道央道以外は軒並み前年を上回った。東北道(同6.5%増)、山陽道(6.2%増)が好調。高騰していたガソリン価格が落ちついたことも、利用を後押ししたようだ。

 
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