観光庁、サービス産業の生産性向上へオンライン講座を開設


受講を呼びかけるチラシ

 観光庁は、宿泊業をはじめとする観光関連のサービス業の生産性向上を促すため、インターネットを使ったオンライン講座を昨年度に引き続き開講する。受講登録を受け付け中で、10月19日から4週にわたって公開する。昨年度は旅館経営にテーマを絞ったが、今年度は、宿泊業をメインに据えながらも、おもてなしに関わる運輸業、小売業などサービス産業全般が対象。労働生産性に関する講義と先進事例を動画で解説する。

 オンライン講座は、ウェブ上で誰でも無料で参加できる各種講義を提供している教育サービス「gacco(ガッコ)」を利用して公開する。受講の登録をすれば、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで好きな時間に受講できる。

 講師は、旅館・ホテルなどサービス産業の生産性向上を推進するサービス工学の研究者、内藤耕氏(サービス産業革新推進機構代表理事)。講義のテーマは、サービス労働生産性、作業の改善、顧客理解の方法、労働生産性の見える化など。

 各週の講義内容は、1週目が「サービス労働生産性とは」(これからのサービス産業、科学的アプローチの導入)。2週目は「『早くやる』から『すぐできる』へ」(実践・出来立て料理の提供)として、北海道・富良野や福井県・あわら温泉の旅館・ホテルの取り組みを紹介。3週目は「『できる』から『必要だから』へ」(顧客理解と労働生産性)として、えちぜん鉄道(本社・福井市)の事例を提示。4週目は、「労働生産性の見える化」として財務会計の基本(経費と投資、発生主義会計)、損益計算書と賃借対照表について解説する。

 各週それぞれ6〜8分の動画を10講座公開し、計40講座となる。受講登録は観光庁オンライン講座のページ(http://gacco.org/kankocho/slp)から。条件を満たした受講者には、公的な資格などではないが、観光庁長官名の修了証が発行される。

 昨年度のオンライン講座は、「旅館経営教室」として開催した。旅館の生産性向上、収益力の強化をテーマに約10分の動画による講座を20本公開した。受講者数は3200人に上った。「旅館経営教室」の動画は、現在でも観光庁のホームページの動画配信コーナーから閲覧できる。

 
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