観光ビジネスコンサルタンツ(大阪市淀川区、西川丈次社長)は、旅行会社向けセミナー「旅行業 至極のセミナー」を8月25日に東京で、同26日に大阪で開いた=写真。流通系のコンサルティングに強い船井総合研究所出身の西川氏は、募集型旅行について「小売業界には顧客は来店3回で固定客になるという『3回定着の法則』があるが、旅行業界でも同じだ。募集ツアーの初回参加から3回目参加までの旅行客に集中してコストをかければ『創客』につながる」と話した。
具体的には、日帰りバスツアーなどの募集パンフレットをDM後、必ず電話で営業することをすすめた。6カ月以内に3回参加したツアー客の4回目の参加率は62%にのぼり、高額海外ツアーへの参加も見込めると説明した。
また着地型旅行について、「地域自治体は一次的な大量集客への施策に税金から補助金を投入しているようだが、手段と目的をはき違えているのではないか。ツアーで訪れた人に地域を気に入ってもらい、リピーター化、そして長期滞在者化、最終的には移住・永住者になってもらうことを目的とすべきではないか」と苦言を呈した。
宮内直哉コンサルタントは「旅行会社のホームページには旅行商品と価格を並べただけのものが多く、値段で選んでくださいと宣言しているようなものだ。ホームページには経営トップの顔写真を掲載して、その旅行会社のホスピタリティを訴えるべき」とアドバイスした。