群馬県がサービス産業生産性向上事業を開始


 群馬県は、サービス向上を目指す事業者にコンサルタントを派遣、改善点を助言、指導する新しい事業「サービス産業生産性向上事業」を開始する。第1弾は旅館・ホテル業で、9月からスタートした。県は「宿泊施設とコンサル会社の取り組みは来春に開くセミナーで公開し、経営の参考にしてもらう」(商政課)としている。

 同事業の対象はサービス業全般だが、来年7〜9月のデスティネーションキャンペーン(DC)を見据え、観光客の受け入れ施設となる旅館・ホテル業をまず選んだ。事業費は200万円。県が選定したコンサルティング会社がサービスの質の向上や経営効率化につながる指導や助言を行うことで、集客力アップを図るのが狙い。

 県はコンサルティングを希望する施設(客室数50室以下)を、県のホームページなどで6月から約1カ月半募集した。4軒から応募があり、ヒアリングなどを経て、四万温泉の柏屋旅館(柏原益男社長、15室)と草津温泉の群龍館(高橋正邦社長、7室)の2軒を選んだ。

 コンサルティングについては6事業者が応募。プレゼンテーションやヒアリングなどを行った結果、埼玉県熊谷市の飯島綜研が選ばれた。

 同綜研は来年1月までコンサルティングを実施する。2〜3月に実施内容をとりまとめ、県が開催するセミナーで取り組みを報告する。県は「今回の事業が宿泊業活性化のためのモデルケースになれば」と期待する。

 事業費は200万円と少額なため、客室や浴室などの改修は旅館側の負担となる。このため、2旅館ともソフト面での取り組みを重視。

 柏屋旅館はチェックアウトが午後12時、インが同2時で、滞在時間の長さをセールスポイントの1つにしている。柏原社長は、「アウトからインまで時間がわずかしかなく、お客さまの前で清掃業務をする場合もある。これを逆手にとって、清掃をエンターテイメント化し、楽しんでいただけるようにしたらどうかと考えている。コンサル会社と話し合い、うまい方法を見つけたい」と話している。

 群龍館の高橋社長は、「群馬の食材を使った新しい献立を考えたい。コンサルタントのアドバイスを生かしたい」と語った。

 
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