立山黒部アルペンルートの室堂―大観峰(約3・7キロ)を結ぶ「立山トンネルトロリーバス」=写真。国内に現存する唯一の“トロバス”として親しまれてきたが、11月末で運行を終える。立山黒部貫光はラストラン記念イベントを実施し、有終を飾る。
トロバスは、立山の主峰、雄山(3003メートル)の直下を貫通する立山トンネルを走るバスとして1996年から運行を開始。普通のバスのようにタイヤで走行し、運転操作もハンドルを使用するが、電車線から電力の供給を受けて走るため、正式名称は「無軌条電車」といい、法律上は「鉄道」に分類されるユニークな乗り物だ。
長年親しまれてきたが、交換部品の調達が困難となり、来年から電気バスに置き換わる。
イベントは3弾に分けて実施。第1弾(6月1日~7月26日)は「ありがとう!思い出の立山トンネルトロリーバス」として、立山町のマスコットキャラ「らいじぃ」と小学生による発車式や立山トンネル歴史年表の公開、メモリアルバックヤードツアーなどを行う。
第2弾(8月24日~9月16日)ではトロバス走行音の録音会など、第3弾(10月14日~11月30日)では鉄道の日記念イベントが行われ、11月30日はラストランセレモニーで締めくくる。