福島県と福島県観光物産交流協会は3月3日から、誘客イベント「リアル宝探しイベントin福島『コードF—2』」を始める。昨年秋に実施し、2万人が参加するなど好評だったイベントの第2弾。今回は東日本大震災以降、利用客が減少傾向にある同県内のいわき湯本など7温泉地をイベントエリアに設定することで、県内外の観光客に温泉地を周遊して各温泉地の魅力を感じてもらう。同時に温泉地の活性化と風評の払しょくを図りたい考えだ。
同イベントは各エリアの観光施設や観光案内所で無料配布する地図を手がかりに宝探しをしてもらうもの。いわき湯本、飯坂、土湯、岳、磐梯熱海、東山、芦ノ牧の7温泉地ごとに出題された3つの謎を解き、謎解きで得られた手がかりをもとに各エリアに隠された宝箱を見つけてもらう。エリアごとに飲食店や土産品店を「ヒント提供店」として指定しており、そこで謎解きのためのヒントが得られる。
宝箱の発見者には各温泉地のグッズや日帰り入浴の割引券などを贈るほか、抽選で旅館・ホテルの宿泊券や県産品、人気ゲーム機などを贈る。1温泉地のクリアでも応募できるが、複数エリアをクリアして応募すると高額商品の当選確率が高くなるようになっている。
実施期間は3月3日〜5月27日。早春の花や桜の季節からゴールデンウイークまで、観光のハイシーズンを含む期間をイベント期間とすることで、観光客が動きやすいようにした。
また7温泉地を対象エリアとすることで、車を使わなくとも宝探しに参加できるようにした。
昨年9月17日〜11月27日に、県内5エリア(いわき、二本松、白河、会津若松、喜多方)で実施した第1弾には予想を上回る延べ2万人が参加。県観光交流課によると、県内客だけでなく県外客も多く参加した。また5エリアすべてに参加した人は41%で、1エリアのみ参加した人(32%)を上回り、体験型宝探しイベントの回遊性の高さを示した。
「家族の一体感が深まった」「今まで知らなかった県内のスポットや魅力を知るいい機会になった」など「参加者からは、非常に好意的な感想が多かった」と県観光交流課は言う。またヒント提供店として飲食店や土産品店を組み込むことで、観光客による消費が増えただけでなく、観光客と各店舗の従業員とのコミュニケーションが生まれ、参加地域に活気も生まれたという。
同県が第2弾の参加人数として想定するのは約3万5千人。今回は7温泉地のある市町村の全小中学校を通してイベント告知を行うほか、隣県を中心に県外でもイベント参加を呼びかけ、温泉地全体の活性化につなげたい考えだ。
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