コロナ後見据え情報共有
熊本県観光連盟は18日、県内の観光関係者約90人が情報を共有する緊急ウェブセミナー「withコロナ/Afterコロナ時代を見据えた、熊本県の観光のこれから」を開催した。新型コロナウイルスによる影響、対応を各地域が発表。今何ができるかを議論した。
セミナーは、熊本県各地域の事務局長らが発案し、オンライン会議で開催。
セミナーでは、県内5地域が現状について(1)小規模事業者から少しずつ営業再開(2)事業者の多くは6月から営業開始(3)夏以降のイベントの開催可否や誘客をどれだけ実施していいか思案(4)域外観光客の行動と地元民の感情のジレンマがある(5)テイクアウトを実施―と報告した。また、成果があった取り組みとして、(1)戦国武将・菊池一族の情報をDVD化するクラウドファンディング(収入900万円)(2)宿泊、飲食の先行チケットを売る「元気玉プロジェクト」(天草)(3)飲食店を応援する宅配タクシー「タクシーイーツ」(県南)―などを紹介した。
今後の取り組みについては、新型コロナウイルスの影響が収まるまでは九州域内をターゲットに、まずは「感染防止」「付加価値を付けて販売」などに取り組むことを共有した。
このほか、熊本県観光協会連絡会議が4月27~29日に実施した調査「新型コロナウイルス感染症収束後の旅行・観光に関する意識調査」
(https://note.com/notes/n6da1d8746bc0/)の分析結果を東海大学の小林寛子教授が報告。アフターコロナについて小林教授は「観光は全く新しい形へと変わる」と述べた。今何をするかについては、(1)徹底的な衛生管理(2)地域らしさ(地域の宝)の見直し、再発見、再編集(3)地域との連携(プログラムの中身の充実、高額商品造成)(4)どのマーケットに何を売るべきかの段階的戦略の作成(5)継続的な情報発信(デジタル化、オンライン化の充実)(6)訪日観光の在り方を受け入れ側と再調整―の六つを挙げた。
セミナー動画は、YouTube(https://youtu.be/uBelJATbVME)で公開中。