楽天トラベルは2日、「2017年 湯治体験が人気の温泉宿ランキング」を発表した。それによると、青森県の酸ケ湯温泉旅館が1位となった。湯治の歴史や、一般旅行者、長期滞在の湯治客が共に快適に滞在できるよう工夫されている点などが評価されたようだ。
温泉宿を対象に、「湯治」のキーワードを含む宿泊プランについて、昨年10月1日から今年9月末までの期間の宿泊人泊数を集計した。
1位となった酸ケ湯温泉旅館がある酸ケ湯温泉は約300年前から湯治に利用されているといわれ、国民保養温泉地第1号に指定されている。同旅館の大浴場「ヒバ千人風呂」は総ヒバ造りで約160畳の広さを誇る。客室は一般旅行者向けの「旅館棟」と長期滞在者向けの「湯治棟」に分かれ、旅館料理と湯治膳の2種類がある。
群馬県の四万温泉 積善館本館が2位にランクイン。江戸時代に湯治場として開業した伝統ある湯宿で、本館は元禄4年(1691年)に建てられた木造建築物で、県の重要文化財に指定されている。「ここでは布団の上げ下ろしを宿泊客自身が行うなど、滞在中の過ごし方についても伝統的な湯治場スタイルを守っている」という。
3位は岩手県の「大沢温泉自炊部」。宮沢賢治や高村光太郎ら文人に愛された大沢温泉にあり、湯治を目的に長期滞在する人のための宿泊施設として、自炊ができる共同の炊事場やコインランドリーなどを備えている。
以下、4位は岩手・花巻温泉郷の鉛温泉藤三旅館、5位は群馬・草津温泉のお宿木の葉で、上位5位を青森、岩手、群馬の旅館が占める結果となった。