多言語案内サービスを導入した二宮代表（右）
湯平温泉の旅館山城屋（大分県由布市）はこのほど、客室のテレビで観光地のＰＲ動画を多言語で配信する新サービスを導入した。２０２０年に開催される東京五輪・パラリンピックなど、今後増加する外国人宿泊客に大分県内の観光地を紹介する。
新サービスは、旅館・ホテルを対象に館内紹介やビデオ配信サービスを提供するケイティーエス（大分県杵築市）のシステムを活用。画面上の県内地図から各市町村を選択すると、公式の観光地ＰＲ動画を視聴できる。
山城屋の二宮謙児代表は「外国人は、知りたい情報を母国語で表示されていることで驚きと安心感を感じる。多くの外国人は、テレビをつけた途端に『オオー！』という驚きの声を上げられます。また、近隣の観光案内動画を見た人からは『この場所に行きたい』などの反応がある」と語る。
オリジナルの「浴衣の着方」の案内動画も配信。多くの宿泊客が集中して一度に到着した際に、女将の代わりに説明する役割を担っている。このほか、外国人の声を生かした、温泉の入り方やＪＲの乗車方法など「知りたい情報」のオリジナル動画も用意している。いずれも日、英、中、韓の４カ国語に対応する。
館内全ての客室（７部屋）とラウンジの計８台のテレビで利用できる。二宮代表は「客室でくつろぎながら、動画を見て旅行の計画を立ててもらいたい。大分の観光を盛り上げられれば」と外国人宿泊客の増加と観光振興を期待する。
