
記者会見で概要を発表した髙橋大市長(左)と天川谷茂・日本航空秋田支店長
全国学力テストで今年度も1位になった秋田県。秋田の子どもたちの学力の高さの秘密を探ろうと、県内各自治体には全国から視察に訪れる教育関係者が増えている。そのうち、横手市は日本航空(JAL)と協力し、視察・研修者をスムーズに受け入れる体制を整備すると発表した。ツアー商品を造成し、航空券や宿泊施設の手配、視察先の紹介などをまとめて代行する。今年度中にもモニターツアーを予定している。
同市には昨年度、20団体、100人を超える教育関係者が訪れた。市が視察者を対象にアンケート調査した結果、「秋田県教委から横手市を紹介された」「すでに横手市を視察した関係者から紹介を受けた」「航空券や宿泊施設の予約、視察先の選定は自力で行った」など、視察実現まで苦労や手間が多かったという人が多数を占めた。
このため市は、充実した視察や研修にするため、地域貢献活動でつながりのあったJALと協力。航空券と宿泊施設がセットになったパッケージツアー商品を造成することにした。
現在、両者で視察・研修旅行プランの検討を進めており、今年度中に東京や大阪、沖縄など遠方の教育関係者を対象にしたモニターツアーを予定している。JALの全国の支店が営業を担当し、学校や行政、PTA、旅行会社に売り込む。モニターツアーの結果を受けて、来年度からの本格受注を目指している。
市は今回の取り組みについて「子どもたちがふるさとに誇りを持ち、刺激になる効果に加え、観光PRもできる」(秘書広報課)とみている。また、県内の他自治体よりも多くの視察者を集めることにもつながると期待している。

記者会見で概要を発表した髙橋大市長(左)と天川谷茂・日本航空秋田支店長