横手山・渋峠スキー場、人工降雪機導入で11月14日オープン


斉須(右)、海和の両氏

雪上車増車、夜のツアーも充実

 志賀高原(長野県山ノ内町)の横手山・渋峠スキー場を運営するS&T観光開発(同)は最新鋭の人工降雪機を導入、11月14日にスキー場の一部をオープンする。また、夜の雪山を楽しむツアーでは雪上車の増車など、受け入れ態勢の充実も図る。

 10月26日、同社の斉須正男社長、海和俊宏取締役が東京都台東区の観光経済新聞社を訪れ、2020~21ウインターシーズンの取り組みを明らかにした。

 海和氏はかつてスキーワールドカップで活躍、日本人初の第1シード入りするなど、日本競技スキーの第一人者として知られる。

 降雪機の導入は初めてで、計7台導入。まず、横手山第1ゲレンデ(滑走距離1250メートル)と海和ゲレンデ(同420メートル)を滑走可能にし、例年より早い11月14日にオープンする予定。初滑りリフト1日券は大人4300円、シニア・中学生3900円、小学生2100円とした。

 「横手山山頂は標高2307メートルと志賀高原で最も高く、6月まで滑走可能。日本一標高が高いスキー場の、日本一長いシーズンが11月から始まる」と斉須氏。海和氏も「スキーヤーにとってどこが早く滑れるかは大きな関心事。11月に滑れるメリットは大きく、横手山・渋峠スキー場の知名度アップにもつながる」と話す。

 同社は今年1月、樹氷(スノーモンスター)を夜間に鑑賞するナイトツアーを開始。リフトの営業終了後に雪上車で山頂に行き、展望台から夕日を鑑賞。ヘッドライトを装着して樹氷周辺を散策する約2時間半のツアーだ。幻想的な自然の迫力ある姿が楽しめると参加者の評判もいいという。

 今シーズンは雪上車を増やすと共に、斉須氏が経営する旅館「一茶のこみち美湯の宿」がある湯田中温泉から無料バスを出し、温泉に入るニホンザルで有名な「スノーモンキー」を組み合わせた日帰りの「スノーモンスター・モンキーツアー」といった企画を検討、スキー以外の楽しみ方を提案していく。

 斉須氏はまた、「Go Toトラベルキャンペーン」を利用し、宿泊にリフト券やスキーレンタル、スキースクールなどを組み込んだ割安な商品造成を旅行会社に働きかけていく考えも示した。

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