
関係者による記念式典でのテープカット
大韓航空は7月25日、東京―ソウル線の就航50周年を記念し、羽田空港国際線旅客ターミナルで記念式典を開催した。式典には国土交通省の森本園子東京国際空港長や駐日韓国大使館の李廷逸(イ・ジョンイル)経済公使ら関係者が出席した。
式典では主催者を代表して大韓航空の金正洙(キム・ジョンス)日本地域本部長は「東京―ソウル線の歴史は、日韓交流の歴史でもある。就航当時は韓国へパッケージツアーで旅行する人が多かったが、今では韓流ブームなどもあり、若い女性が一人で気軽に旅行できる時代へと変わった。路線のさらなる発展とともに日韓交流をさらに盛り上げていきたい」とあいさつした。
来賓の森本東京国際空港長は「羽田空港は、17年度は8540万人が利用し、今年は9千万人の達成が期待されている。大韓航空とともに、増える利用者への安全、安心のサービスの向上に努めていきたい」と述べた。李経済公使は、日韓交流人口の増加に触れ、「先日、日韓の20代に実施した意識調査では、親近感を感じる回答が多かった。対話をしながら互いの理解を深めていかなければならない」と語った。
東京―ソウル線は、1968年7月25日に当時国営の大韓航空公社が初めて就航した。同公社は翌年に韓進グループに入り民営化。大韓航空は現在、日本国内で同線など、12都市21路線で運航している。
記念式典終了後には、KE2708便の搭乗者に記念品が贈呈された。
前年比は大幅増 地方空港も活用
イベント終了後、金日本地域本部長が囲み取材に応じた。現在の日韓路線の国籍での比率については「韓国が70%、日本が30%だ」と説明。2012年は70%あった日本人の比率は落ちてきており、日韓交流の拡大から日本人客の今後の比率拡大への期待を寄せた。
旅客数については、「今年1~6月は昨年比18%増と堅調。仁川や地方空港を活用してまだまだ伸ばす」と需要が増加している現状を紹介し、今年は交流人口が1千万人を超えると予測した。
定期便の増加については、「需要増からチャーターの運航は増えている。さらに需要が増えれば定期便も考えることになる」との考えを示した。
課題については「LCCの台頭による、短距離路線の競争激化だ。LCCにはできない機材対応、機内の設備、食事などフルサービスキャリアの強みを生かし、積極的に対応する」と述べた。
アウトバウンド需要の活性化については「仁川空港での乗り継ぎが45分でできるようになった。約120カ国ある路線やスカイチーム4社での連携により盛り上げていく」と意気込んだ。
関係者による記念式典でのテープカット