元日に発生した能登半島地震による被害で長期休業していた旅館「日本の宿 のと楽」(石川県・和倉温泉、谷﨑裕代表取締役)はこのほど、11月1日から営業を再開すると発表した。完全復旧が見込めない旅館が多い中、能登地域の集いの場、経済のハブとして、希望の一歩を新たに踏み出す。
同館は1974年創業。開業以来、七尾湾を望む立地と、能登の食材を生かした料理、地域ならではのもてなしを提供してきた。現在は地域建設業者や電気工事業者の支援を受けながら復旧作業中。11月1日から一般客の受け入れ体制が整う見込みとなった。最も被害の甚大だった本館では一部で引き続き工事を行っていくが、客室や温泉大浴場、レストランや宴会場は通常通り利用できるという。
和倉温泉では、20以上ある旅館・ホテルのほとんどで通常営業の再開見通しが立っていない状況が続いている。同館は「休館中にご支援をいただいたたくさんの皆さまのために、地震で傷ついた能登の地の復旧・復興に役立つために、残念ながら営業再開ができない他の宿泊施設さまの分まで、お客さまに『能登の地に来てよかった』と思っていただけるよう精一杯のおもてなしをしていきたい」とコメントしている。
日本の宿 のと楽