日本・カナダ官民観光定期協議が6日、カナダ・ナイアガラで開かれた。国土交通省の西阪昇・大臣官房審議官(観光担当)、カナダ連邦政府のシャルル・ラポワント観光局会長をはじめ両国の旅行、運輸関係者が出席。商品開発などをテーマに意見交換し、交流拡大の方策を検討した。
日本側は、訪日カナダ人旅行者のターゲットについて「壮年、高年齢層を中核に、補完市場としてアジア系カナダ人、若年層の開拓を図っている」と報告。商品開発では、東京、大阪など定番ルート型商品や、アジア周遊型商品の造成を推進するとともに、今後は日本文化に触れる体験型観光の充実、訪日教育旅行の誘致に取り組む。
カナダ側は、日本人旅行者のリピーターを確保するため、自然や景観を中心とした従来型の観光に加え、ワイナリー訪問など地域ごとの特色を生かした体験型メニューの商品開発を進めていることを紹介した。
冒頭、西阪審議官は「今年は日加観光交流年、親善大使の任命など両国でさまざまな取り組みを行っている。今後も交流を拡大させたい」とあいさつ。ラポワント観光局会長は「日本人旅行者はカナダの観光産業収入の約14%を占める重要な市場だが、シェアは下落傾向にある」として、市場分析や商品開発を課題に挙げた。