広島県世羅町、マラソンで誘客


10月に開かれた「せらランニングフェスタ」

10月に開かれた「せらランニングフェスタ」

 中国地方屈指の観光農園での花めぐりやフルーツ狩りなどで知られる広島県世羅町が、「駅伝のまち」としての地域活性化の取り組みを本格化させている。10月22、23日にはランニングイベント「せらランニングフェスタ〜ランニングで感じよう 駅伝のまち せら」を開催。駅伝の強豪校の地元であることや、出雲駅伝の会場への利便性の高さなどを生かした合宿誘致なども進め、ランニングによる町の活性化を目指す。

 同町商工会が日本商工会議所の「地域力活用新事業∞(無限大)全国展開プロジェクト」の採択を受けて、ランニングを柱とした観光メニュー開発や地域振興を調査研究する事業「せら高原RUNRUNプロジェクト」として取り組んでいるもの。ランニングクラブチーム「セカンドウインドAC」の協力を得て、町内の「世羅高原ふれあいロード」などの活用の可能性などを探ってきた。

 ランニングフェスタにでは、初日に正しいフォームでランニングやウォーキングを楽しむための実技指導「ランニングクリニック」や座学講習を実施。広島県内を中心に集まった約30人のランニングファンやランニング初心者らが体のほぐし方などを学んだ。

 2日目は約13キロをゆっくりとしたペースでジョギングしながら町内をめぐる「観光ラン」を行った。観光ランは、町内の観光施設などをコースに取り込み、ランニングの合間にダム見学や農園でのラ・フランス狩り、ブルーベリー・ジェラートの試食などを楽しめるようにしたもの。約15人の参加者はさわやかな高原の風を感じながらジョギングを楽しんだほか、世羅高原の味覚を堪能。ジョギング後には温泉に入って汗を流し、ゆり園見学や物産市での買い物なども行った。

 事務局の西原淳・同町観光協会課長は、「クリニックは初心者はもちろんだが、ランニング経験者もためになる内容が多く満足してもらえたよう。観光ランは観光を前面に打ち出すことで女性も参加しやすい企画にすることができた」と振り返る。

 今後は幅広い層に向けたランニングイベントの実施だけでなく、上級者向けのトレーニングプログラムなども整備してランニングによる誘客拡大を図りたい考え。

 高校駅伝の強豪として知られる世羅高校の地元としての知名度や環境の良さなども生かし、大学の合宿誘致などにも積極的に取り組む方針だ。

10月に開かれた「せらランニングフェスタ」
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